このシリーズでは歯原病についてお話して来ました。

いままでの話を整理すると以下のようになります。

神経を抜いた歯、神経が化膿していた歯、神経が腐敗している歯からは4種類の害がある。

その4種類の害とは


1、ばい菌が全身に及ぼす害。

(歯根の内部の空洞や歯根を構成するミクロの管(象牙細管)内や歯根の周囲の顎骨に繁殖するばい菌が全身にばらまかれる)


2、そのばい菌が作り出す毒素の害。


3、歯根周囲の病巣が経絡を遮断する影響。


4、消毒剤の毒性による害。

 (歯根の内管を消毒する時に使用する、ホルマリン、フェノール。神経を殺す時に使うヒ素など)


上記の1と2についてはDrプライスの研究で明らかになっている。

動物実験では心臓病、リュウマチ、眼病、その他の臓器不全などを持っている人の歯根から出る毒素や細菌をうさぎに注射すると、そのうさぎはその歯の持ち主と同じ病気になるか別の病気になって死んでゆく。


そして重要なのは、どう見極めてどう判断するか(診断)とその方法です。


その歯根に感染(ばい菌の繁殖)が有るか無いか

その歯根から毒素が滲み出ているかいないか

顎骨の周囲に病巣(膿、病的な肉の塊、腐った骨)が有るか無いか

歯根の問題による経絡の遮断が有るか無いか

有害な消毒薬の問題が有るか無いか


これらを見極める事とその為の技術が必要です。

(レントゲンは参考にはなりますが決定打ではありません。

顎骨の病巣はレントゲンにはっきり映らないタイプのものも多く存在します。

また歯根の手前や向こう側の病巣はレントゲンに写らないのです。)


さらに


その人の病気や不調上記の歯根の問題因果関係が有るか無いかを判断しなくてはならない。


もしその人の病気や不調、臓器の機能低下、免疫の低下に歯根の問題が関係しているとしたら、

それは歯原病の要素を持った病気や不調であると言える。

そこのところの判断がなければ治療方針が立たない。


その方法論としてはヴァン・アッシェ方式(フィシオエナジェティックのARテスト)が最適だ。

上記の全てが的確に判断できる優れた手法だ。


さて、その人の病気や不調の原因の一つに上記の歯根(感染根管)の問題が関係している、

どうやら歯原病のようだと判断されたらどうしたらよいのか?


方策はいくつかある。それは、、、、


1、抜歯して歯根周囲の腐った骨をきれいに取り除く。(ボーンキャビテーション)

2、歯根管の消毒を再びする。

3、解毒臓器(肝臓、腎臓、胆嚢、腸管、リンパ系など)のケアをする。

4、デトックスをする

5、ホメオパシーのノソード(病原物質や病的な組織を原料にしたレメディー)を使用する。

6、病巣に有効なホメオパシーをとる。


などである。


上記の方策を、誰に、どれを、どれくらい、どのように、いつ適用するか?

それはとても難しい問題です。

それは次回からお話してゆきましょう。


大橋康之 (歯科医師、セラピスト、フィシオエナジェティック講師、 LF-Hom)