友だちってそんなにたくさんいりますか?

ある小学生の女の子の母さんが、カウンセリングに来られて、
「うちの子は人間関係が下手で、友だちも少なくて、もっとだれとでも話せてだれとでも仲良くなれる子になってほしい」
とお子さんの前でいきなりとうとうとお話しされました。
そこで、私の返した言葉が、
「友だちってそんなにたくさんいりますか?」
そして、
「お母さんは小学校の時のお友だちと今現在どれくらいお付き合いされてますか?」
とお聞きしますと、「いません」とお答えになられました。
「そうなんですよ、小学生の時の友だちなんて、大人まで続く人は稀なんですよ。私も1人だけです。それも何年かに一度会うくらい。そんなもんなんです。」
「人生の中で大切な友だちに出会うのはこれから。今はたくさん出会わなくてもいいんです。苦手な人に合わせすぎなくてもいいんです。自分が友だちを選んでいくのです。選んでもらうのではないから。ね!」とお子さんを見ると、「うん」って頷いてました。
大切なことは、「自分で自分を大切にできること」
それは、「お母さんやお父さんに大切にされるという体験をすること」から生まれます。
どの親御さんもお子さんのことを大切とおっしゃるでしょう。
でも、お子さんが、お父さんやお母さんから、「大切にされている」「愛されている」と感じていなければ、大切にされた経験にはならないのです。
先ほどのお母さんの発言は、お子さんのことを思ってのお言葉でしょう。
でも、それを隣で言われるのを聞いていて、お子さんは自分のことをどう思うでしょうか?
お母さんとの関係がお子さんの対人関係の基礎になります。
お母さんに大切に思われていると体験している子は、友だちやこれから知り合う人たちを信じることから関係を始めることができるでしょう。
お母さんの思いと子どもの感じ方、ちょっとしたボタンのかけ違いを修正するのはいつですか?
「今でしょう!」
ちょっと古いですね…
{ECD5FEF9-C548-4298-A2E0-2A5B9D1C8637}

今はカウンセリングを卒業された子が作ってくれた貼り絵です。もう高校生になってるかな…