最近出会った

印象に残った本です。


 

『自転しながら公転する』

作 者 山本文緒

出版社 新潮文庫

 

2021年本屋大賞

ノミネート作品

 

 


 

 

 

 

 

共感度 ★★★★☆

意外度 ★★★★★

満足度 ★★★★☆

 

 

32歳の都(みやこ)は母親の看病の

ため、東京のアパレルショップを

退職し、北関東の実家へ戻ったもの

のそこで、待ち受けていたものは…

 

 

 

『恋愛』 『別れ』 『仕事』 

『看病』 『セクハラ』『家族問題』

『人間関係』『友人との距離』

『結婚とは』 ・・・


次々と、洗礼をうけることに・・・

 


今、わたし、どうしよう・・・

 


【こんな方にお勧めです
 

自分だけ、なんだか

 頑張れていない

 

★本音を言っても、誰も

 わかってくれない

 

★私だけ取り残されて

 いるのかも・・・

 

★選ぶことばかりで

 疲れてしまう

 

★これから先、どうしたら

 いいんだろう・・・

 

 

 

 

いつもどこか煮え切れなくて、

優柔不断になってしまう。

 

モヤモヤしながら身辺に

起きる問題に振り回されていく

主人公の都(みやこ)

 

常に冷めた目で、世の中を俯瞰

して見ている都とは正反対の彼氏

貫一。

 

「現代版、貫一とおみや(都)は

 どこにたどりつくのか。。。」

 

 

文中のフレーズから、

ググっと刺さる言葉を選んで

みました。(best5)
 

●同じような毎日を過ごし

ていても、全く同じ軌道を

私たちは辿っていない。
 

●人生は二度と同じ

 空間には戻らない。

後退も静止もせず、

ひたすら前進する。

 

●誰かの周囲をグルグル

回りながら自分も

旋回して時空を移動する。

 

●何かに拘れば拘るほど、

人は心が狭くなっていく。

幸せに拘れば拘るほど、

人は寛容さをなくしていく。

 

明日死んでも百年生きても

触れたいのは彼だけだった。

 

 

悶々としながらグルグル

と自転していく。


迷いながら、

選択をしながら…

そして、公転していく。

 

30代独身女性なら誰に

でもありがちな話でしょ?


それだけでは片づけ

られない部分にきっと

共感を覚えると思います。

 

主人公、都の成長のプロセス

に引き込まれ、自分だったら

どうするだろう?とも・・・


文頭のプロローグにまんまと

引っかかり、どうなっていく

のか・・・

目が離せませんでした。

 

見事に山本文緒さんの

術中にはまりました‼︎

 

コレでもか!と、ばかりに

惹きつける作品を生み出す

同世代の作家さんが早逝

されたことは本当に残念で

なりません。

 

お名前だけは知っていましたが

もっと早く作品を手にして

いればと…

 

本との出会いもタイミング。

 

一生出会わない本もあれば

ここで出会うのも何かのご縁。

 

本で繋がるご縁を紡いで

みませんか。

 

この小説と、ミモザのイエロー

カラーが心のビタミンに

なります様に(^^)

 

ここまで読んでいただき

ありがとうございました。