今日は夕方まで仕事がないので、思い立ってバンクシー展へ出掛けてみました。
メッセージ性はあるものの、解釈はそれぞれに任されており、受けとる側がどう捉えるかで変わる作品。
社会風刺の作品が多く、それも紛争の起こっている地域に行って、そこで平和を願う想いを壁面に描くというものもあり、まさに今戦争の起こっている国のことを思いながら見ました。
そんな作品の中で一番心に刺さったのがこちら。バンクシーの代表作品のひとつでもある
Love is in the air
火炎瓶の代わりに手にした花束。
パレスチナのベツレヘムのガソリンスタンドの壁に描かれたこの作品は高さ5m
実寸で再現された作品に圧倒されました。
これはCDのジャケットにもなっており、そのタイトルが
We love you… So love us.
私にとっては、この絵のタイトルよりも、ストンと落ちたタイトルでした。
おまえらのこと愛してるんだから、お前らも愛せよ!ってなかなか強引な言葉ですが、この少年のスタイルからしたら、精一杯の優しい表現なんだろうなぁと私は感じたわけです。
何かを伝えたい時、言葉を一生懸命探します。
でも、その言葉に対する認識って人によって違うこともあるし、うまく伝わらないこともあります。
自分の想いを表現する時、時には違う形で想いを表現してみて、解釈を相手に委ねてみるっていうのもいいのかもな…と感じました。
もちろん、理解してもらえる前提としてでなく、自分の想いをただ表現する。
そこに評価は求めないというスタイルです。
バンクシーがどんな想いを伝えようとしたのか、それを受け取った私とそれが同じなのかは分かりません。
ただ、こうしている今も戦火に怯え、悲しみが止まない国で、武器が花束に持ち変えられる日がきたらいいなぁと思えた作品でした。