今回は足部の支持基底面についての話題です。



 人の身体は2足直立が特徴であり、人の足は立位や歩行時に身体の重心を受けて制御できるような構造となっています。

 立位の際には左右足部が支持基底面となり身体重心を制御しています。ですので立位で作業をしても人は不意な外力でも加えられなければ倒れません。


○足部は解剖学的な区別として後足部、中足部、前足部と3つの部位に分けることが出来ます。

 例えば静止立位で重心が前方に移動すると前足部で床を押すことで重心の前方移動を制御しています。逆に後方移動の際には踵で床を押すことで重心の後方移動を制御しています。

○歩行は運動学的に立脚初期、立脚中期、立脚後期と分けることが出来ます。

○歩行と足部接地との関係を考えると、
立脚初期(後足部接地)、立脚中期(中足部接地)、立脚後期(前足部接地)となります。
つまり歩行中に足部の支持基底面は常に変化しています。

○単純に考えると後足部のアライメントが悪いと立脚初期に影響が、前足部のアライメントが悪いと立脚後期に影響が、中足部のアライメントが悪いと立脚中期に影響がでます。つまりは適切な支持基底面が作れなくなります。

○また足部の解剖学を理解出来ていると、後足部のアライメントが悪いと立脚中期に影響が、中足部のアライメントが悪いと立脚後期に影響が出ることも推測出来るようになります。

○足部の状態によって身体重心が後方に停滞したり、前方に行き過ぎたり、左右に動揺が出たりします。

○足底板を用いることで足部の支持基底面を適切にする事により身体重心を制御する事が出来ると考えています。

最後までお読み下さってありがとうございます。またの機会には支持基底面を構成する要素についてお話したいと思います。