『受験体験記』 | マジシャン♠︎もやしくん公式ブログ『モヤシライフハック!』

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札幌のプロマジシャンもやしくん。
2021年夏、マジックバーミラクルオープン!!

僕が4年前の2008年(平成20年)に書いた『受験体験記』を見つけた。高校卒業前に、後輩に向けて書いたものだ。我が母校の英進科では、毎年数名の生徒が『受験体験記』を書いて、後輩に残していくというのが恒例となっている。
冊子はあるのだが、元のデータがパソコンに入っていなかったので、4年前の気分を懐かしみつつ、再びキーボードを叩いた。
少しでも受験生の力になれたらと思う。
当時の文面を尊重し、文章には手を加えずに掲載する。


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 私は、この高校に入学した時から第一志望は北海道大学と決めていた。入学当時と、受験直前のこの目標に対する心構えは、その気持ちの強さが全然違うのだが、結果的にずっと同じ目標を抱き続けてそれを実現できたことに、今は本当に嬉しい思いで一杯だ。入学当初、私は大学について分からないことばかりだった。だから建築が学べ、自分のレベルにあった大学として、志望大学に北海道大学を選んだのである。しかし総合学習などで大学調べをしているうちに、大学について深く知ることができて、次第に北海道大学への憧れが強くなっていった。入試が迫ってくると、何としても北海道大学に入ってやるぞというくらいの心意気をもって猛勉強していた程だ。この気持ちが私を最後まで引っ張り続けてきてくれたと思う。


 今、三年間の高校生活を振り返ってみると、大げさかもしれないが、私は自分ができる最大限の努力の半分もしてこれなかったような気がする。三年間を通して、予習復習がやりきれない事も多々あったし、なんとなく勉強に取り組んでいたこともあった。今振り返ると、自分が本気になっていたと思っていた三年の夏休みの自主学習さえ、私の本当の本気じゃなかったように思う。なぜこんなことをいうのかというと、三年の冬休みにした勉強、そしてその「伸び」を考えたら、夏休みにした勉強はそれに全く及んでいないのではないかと感じたからである。ここで私は「伸び」といったが、これは主に化学(地理も)に関しての「伸び」である。センター試験の本当にギリギリまで、私は化学でいまいち結果が出せずにいた。センター対策としておこなった多くの模試、予想問題では、悪くて約50点、良くても70点くらいの結果だったが、センター本番では80点台後半の点数をとった。点数だけでみればそんなに大きな伸びではないのかもしれないが、私の中での「伸び」(理解度の伸び)はとても大きなものだった。いわゆる、「点と点の知識が結びついた」というものである。この言葉を先生方がおっしゃっていたのを何度も聞いてきたが、実際私は全く信じていなかった、というより、体験したことがないのだから信じることも理解することもできなかった。しかし今の私にはこの言葉がよく理解できる。「伸び」の直前の私は、自分ではほぼ完璧に理解していると思っているのに、それが全く点数につながらずに、ただ必死に問題を解き続けているだけだった。すると、信じ難いかもしれないが、化学の知識がひとまとまりになるような感じで、とんとん拍子に化学の理解度が高まっていった。といっても、これは決して魔法のようなものではなく、効率のよい学習(自分なりのまとめを主に活用した)ができ、尚且つ、楽しんで取り組めた(解けない問題が減るごとにやる気もどんどん高まっていった)ことによるものが大きいと思う。また、この時の学習で、夏休みに蓄えた知識が大いに役に立ったというのも事実である。だから、先程のように夏休みと冬休みの勉強を比較してはいけないのかもしれない。しかし、私が一,二年時に勉強に真剣に向き合っていない時期があったのは紛れもない事実である。私は、目標を果たせた今でも後悔している。なぜもっと早くに自分に活をいれなかったのかと。私の入試(特にセンターに対して)はギリギリで間に合った挑戦だったように思うのである。つまり、もっと早くから真摯に勉強していたら、余裕をもって試験に臨めただろうということである。最終的にセンター試験では自分としてはベストな結果を出すことができたのであるが、それでも多少の心残りは今でもある。

  私はこの三年間で、先輩方の受験体験記を読み、先生方から勉強に対する取り組み方の話を何度となく聞き、そのたびに自分にやる気を起こそうとしてきた。しかし、それらはすぐに消えてしまうことが多かった。この受験体験記を読んでやる気を起こしてくれた人がいるのであれば、ぜひともそのやる気を消すことなく最後まで持ち続けてほしいとこいねがう。 


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こうして改めて『受験体験記』読むと、いろんなことを考える。
勉強に必死になっているのは、今の僕より当時の僕。
しかし、当時の僕の方が未熟だ。

僕は大学三年の後期に休学し、"建築"ではない"本物の夢"をみつけた。
このブログを遡っていただければ、どんな変化があったのかが分かると思う。

受験時には既に本気で本物の夢を追っていると思っていた僕。
しかし今の僕から見ると、それは本物ではない。

本物の夢に気づくのは、想像以上に複雑で難しい。この僕も、休学して考える時間をたっぷりとれたことによって、ようやく気づけたくらいであるから。

受験を間近に控えている君たちは、受験勉強に熱中してもらいたい。
そうでない、時間に余裕がある君たちは、本当に自分がやりたいことが何なのか、常に探し続けてもらいたい。君が今描いている夢は、一生続けたいと本気の本気で思えるものか?
日常のニュースでも、普段の生活の中で生じる不満でも、宇宙の存在でも何でもいい、何か一つのテーマについてじっくり深く考えていくと、その答えが次第にハッキリと見えてくる。決して急ぐ必要はない。自分のペースで、探すことだけは忘れずに、前に向かって進んでもらいたい。

最後に一つ。今の夢より魅力的な夢が見えたら、迷わずそっちへ進め。僕らにはそういう自由がある。それは何歳でも構わない。見つけた時こそが、動き時だ。



Good Luck!!