花村校長のあきれた個人崇拝① | 足尾鉱毒事件自由討論会

花村校長のあきれた個人崇拝①

田中正造を猛烈といっていいほど崇拝している民間の研究者が、栃木県にいます。


出身は福岡県ですが、歴史の教師として県立足利女子高等学校に赴任して以来、同県の多くの県立高校で教鞭をとり、今市、宇都宮北、宇都宮南高校などの校長を歴任した県教育界のエリートで、同時に岩波書店の『田中正造全集』の編集に関係したことから、次々と関係論文を書き続け、これまでに田中正造の本を5冊も自費出版しているのですから、その入れ込みぶりには唖然とせざるを得ないものがあります。


その人の名は花村富士男。はっきり言ってとんでもない元校長先生です。
なんといっても吃驚したのは、平成3年に出版したシリーズの最初の本が、『神に最も近づいた人 田中正造覚書』となっていたことです。
これでは、実態からあまりにも外れているからです。


全集をパラパラめくって、正造の国会演説を見ていけばすぐに分かりますが、彼がしゃべっているその中身は、口からでまかせで事実無根の話が多く、そもそも真実味が感じられません。


実際に研究者から彼の虚言がいくつか指摘されていますし、私は彼の書簡や演説から数え切れないほどのウソを見つけました。とにかく、常にいろいろなウソを重ねていたことは間違いありません。


そもそも、普通の人間なら何らかの労働をして生活費を稼ぐのに、彼は働かないので収入がなく、それが当たり前のごとく、生活費も活動費も金持ちの親戚や支援者からもらっていました。もっと問題なのは、奥さんには1銭も渡していなかったことです。ですから正造夫人は、内職で暮らしを立てていくしかありませんでした。


もっとひどいのは、お金に困っての果てに貧乏な被害農民からさえ金を借り、返せなくなって踏み倒していることです。
どんなに立派な演説をしても、被害農民を救うと称して立ち上がっても、お金に対してこんな汚いことをする人は、私には許せません。人の道に外れているとしか思えないので、「神に最も近づいた」と賞賛するなどとんでもないことで、絶対反対です。


その個人崇拝ぶりについては、次回から具体的に書いていきます。