「日本史広辞典」(山川)の左翼的偏向 | 足尾鉱毒事件自由討論会

「日本史広辞典」(山川)の左翼的偏向

山川出版社といえば、日本歴史の老舗、権威のある歴史専門出版社です。
しかし、驚いたことに、「足尾鉱毒事件」に関する限り、デタラメもいいところ、お粗末としか言いようがありません。
田中正造と一部被害農民の言いたい放題の主張だけで、客観性を欠くだけでなく、内容は明らかに虚偽です。
全く資料を調べていないことがわかりますが、ここには、次のように書かれています。


被害農民は、田中正造とともに明治政府に対して、足尾銅山の操業停止を訴え、東京へ押し出し(大挙請願運動)を行うなど、鉱毒反対運動を展開、大きな社会問題となった。」
「政府は刑事弾圧を加える一方(川俣事件)、鉱毒問題を治水問題にすりかえて運動を分断し、遊水池設置のため谷中村民の家屋を強制破壊した。」


刑事弾圧を加えた、とありますが、それ以前に、農民や田中正造の圧力に押された政府と加害企業が、公害防止工事を行い、すでに農地は回復の兆しを見せていました。この事実をなぜ隠すのでしょう。


鉱毒問題を治水問題にすりかえたとありますが、谷中村の遊水池化は、栃木県会も国会も上流の農民も賛成した事業で、しかも洪水対策ですから、「すりかえ」には当たりません。


とにかく、この辞典の説明は、左翼の学生の一方的な政府への攻撃に似ていて、歴史に必要な客観性などどこにも見られません。