今日から11月。
今年もあっという間に1年が終わります。
あしねこでは外猫のお世話をしているメンバーも多く、自宅で保護している猫たち同様に手厚いケアをしています。
今年は異常な暑さもあり、地域猫のお世話さんからも外猫たちのご相談が相次ぎました。
自分たちがお世話をする猫たちも例外ではなく、暑さで熱中症になってしまった子やご飯を全く食べられなくなってしまった子もいました。
(治療して現在は回復しています)
とある譲渡会の日。
目を細めジローを見つめながら
「ジローちゃんにそっくりな子がいてね、保護してあげたいんだ」
と話していたメンバーAさん。
その茶トラ猫さんは猫白血病キャリアのため、ノンキャリアの保護猫がいる部屋とは別に居場所を確保する必要があります。
すでにたくさんの猫を抱える私たちのような猫ボラが、新たに保護をするのは本当に大変です。
基本中の基本である適切な感染症対策に始まり、保護場所や医療費、自分のライフスタイルと適正なケアができる匹数を熟考し、様々な事を想定します。
そしてついにその日がやってきました。
保護は終わりではなくスタートです。
保護してからが勝負。
外猫たちはいろんなスタートの子がいます。
馴れてない子に病気や怪我スタートの子、痩せ細り長いこと食べられなかった子ならリフィーディングに注意しながらお世話をします。
ついに保護に踏み切った心優しいAさんの葛藤や気持ちが痛いほどわかるだけに、保護された2匹の末長い幸せを願わずにはいられません。
前置きが長くなりましたが、Aさんより成猫2匹保護のご報告です。
我が家の庭にご飯を食べに来ていた2匹の推定6歳半の男の子、茶トラのジンジャーとキジトラのカツオを保護しました。
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TNRした時の2匹
↓
かれこれ5年半ほどの付き合いになり思い入れが深くて、なかなか短くまとめられなかったので長文になってしまいましたがお付き合い下さいませ
2018年4月から6月にかけて4匹の1歳位と思われる猫達が我が家の庭に現れました。
三毛のザラメと黒猫くろまめ、茶トラのジンジャー、そしてキジトラのカツオです。
それぞれすぐに避妊去勢手術をしてリリースしました。
リリース後はみんなそれぞれご飯を食べに来ていましたが、カツオとくろまめはいつも一緒にいました。
その後ザラメは保護してウィルス検査の結果、白血病もエイズも陰性だったので里親さんに無事送り出すことができました。
くろまめはよだれがどんどんひどくなってしまったため保護しましたが、白血病陽性とわかりました。 2年後の2021年11月に残念ながら旅立ってしまいました。
カツオはくろまめと一緒だったため感染が心配されましたが、身体はどんどん大きくなって近所のボス猫のようになっていました。
昔はジンジャーとカツオは仲良しだったこともありますが、いつの頃からかカツオがジンジャーを威嚇したりケンカを吹っ掛けたりするようになり、ジンジャーは少し離れたお家の庭で過ごすことが多くなりました。
ジンジャーは男の子にしたらちょっと小柄で、しょっちゅうケンカしては怪我をしていました。
そんなジンジャーを保護しようと捕まえてみたら、ジンジャーも白血病陽性だったのと、ものすごく鳴いて同室にいたくろまめが怖がってしまったため泣く泣くリリースしました。
しかしその後もジンジャーは怪我が絶えず、今年の初夏に首をかまれてできた傷が、治りかけたら掻き壊してしまっていつまでも治らなくて、エリザベスカラーを着けて掻けないようにしないといつか菌が入って大変なことになると思い、こちらも保護できる環境が整ったため9月末に保護しました。
私が一緒の時はスリゴロですが、いなくなると鳴くわ鳴くわ、普通の大声ではなく断末魔のような叫び声。
窓を閉め切ってもその声は外に響き渡り、ご近所迷惑この上なし。
保護猫のみたらし、もみじ、チャーコにも窓の外からのジンジャーの声が聞こえて来て、みんな挙動不審になる始末。
ある晩にはケージの中で暴れていたら、ロックしてあるのと反対側がはずれてケージ外に出ることができ、隣のケージをよじ登ってカーテンレールに上がり、身体が大きすぎて落ちてしまってその時に爪がはがれたのか、カーテンや敷物に血の跡が点々としていました。
そんな日が続いて10月に入り、今度はカツオの肛門が変なことになっていました。
さっそく写真を病院で診てもらったところ、肛門腺ではなさそうで、何か炎症が起きているっぽいので舐めないようにカラーをつけてあげるのが良いとのことでした。
この夏は特に暑くてカツオが本当にへばっていて
「助けて~」と言っていたこともあり、保護することを決めました。
カツオもスリゴロで外で抱っこができるほどの子ですが、実際に捕まえるとこれまた大声で鳴くのです。
ジンジャーと同じ部屋の別ケージにカツオを入れてみると、ジンジャーが鳴くのが少し収まりました。
カツオは大声で鳴きますが、ジンジャーはちょっと大声で鳴く程度に。
それに一緒には鳴かず、交互に鳴くのが面白いです。
どちらにしてもご近所迷惑には変わりがないですが、それも日を追って収まって来たようです。
カツオを保護して1週間になりますが、ここ数日は昼間小窓を開けておくことができるようになりました。
カツオは病院でウィルス検査をしてもらったところ、やはりエイズも白血病も陰性でした。
ずっとくろまめと一緒にいても感染しなかったのは、本当にラッキーだったと思います。
多分ジンジャーと一緒でもうつらないのではないかとのことです。
(参考サイト南大阪動物医療センター)
今回一緒にしてみて相性はどうかと思いましたが、カツオもジンジャーもケンカすることなくお互い干渉せずにいてくれるので助かりました。
ザラメ、くろまめ、カツオ、ジンジャーはたぶん兄妹ではないかと思っています。
くろまめは残念でしたが、カツオ&ジンジャーはくろまめの分も末永く幸せになれるようにと願って頑張ります。
外猫を室内に入れる事に躊躇される方も多いですが、ほんのちょっと前まで外猫として生活してきた子だって、室内での生活に慣れればとても穏やかに暮らせます。
夜泣きは本当に大変だけど、必ず終わりがやってきます。
ジンジャー、カツオ、今年は初めての寒くない冬だね。
もう寒さに震える事も、暑さに参る事もありません。
お家は暖かいよ。
毎日幸せに過ごしてね。
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