これは、調査が終わったころ、教育委員会から戻された息子の作品。

美術の授業「私の夢の箱」というテーマだったみたいで、なくなる12日前に提出されていました。



「発想」の欄には

「私の夢は、弟といつまでも仲良くいることです。色は緑な感じです。形はしっかりした感じになります。①心の中に入っていてまわりは囲まれているような感じです。②心から広がってとても暖かい感じです」

とあります。

この、銀の線で繋がってる二つのまるが何を表していたか。
優しい兄の心に触れ、
このプリントを見て、泣きました。
今も見返すと泣いてしまう。

兄弟仲良く、将来は助け合ってね。
と思っていた私。

兄をなくし、兄弟のいる楽しい時間を過ごせなくなった弟を思うたびに、この作品を思い出す。

にいちゃんは、君と仲良くしたかったんだよ。
君のことが大切だったんだ。

弟が、兄がいないことで思い悩み、必要になった時、これを見せてあげる。
大切に大切にとっておく。








そんな弟くん、
地元中学に行くのですが

いろいろ要望したいこともあるけど、特別扱いしてほしいわけではないし、どこまで何を言うのか?言っていいのか、言わなくても大丈夫なんじゃないか。さてどうしよう…
と思っていた矢先、

市教委から「要望があれば学校で聞ける体制はあります」と言ってくれた。


…要望聞いてくれるんだ…どこまで?
と思った私は
「例えばですが、答えにくいことかとは思いますが、担任はこういう人にしてほしいと言っていいわけですか?」と聞いてみたところ
「一般論として、障害のあるお子さんがこういう配慮をしてほしいという要望は聞いています。それと同じようなものということで…」みたいな返事をいただいた。
一般論…というわけですね。
日本人的な大人の会話です。どうにでも解釈できる。さすがです。



担任をこんな人にしてほしいという希望はあるけど、うちだけが特別扱いしてほしいわけではない。クラスの雰囲気、学校全体の体制、教師の質向上、そこに気を配ってほしいし、いじめの対処法の確認、部活のこと、その他、欠席遅刻連絡の仕方も、PTAの朝の立哨当番も、考え出したらキリがない。
そして弟への配慮…特別扱いしないでほしいが配慮はお願いしたいということ。

何も言わないよりは、せっかくの機会だから言ってしまえー!と考え、
中学の校長先生、二人の教頭先生と話してきました。

どこまで要望が通るのかわかりませんが、
私たちはこんなことを考えていると伝えることはできたわけで、それだけでもおそらく違う。



兄がいた頃より、校舎内に漂う寒々しい張り詰めた空気感が減ってる気がしました。






兄がちゃんと見守ってくれてるよ。

先生たちもわかってくれるはずだよ。

安心して通えるといいね。