長い間、塾の先生をやってくるなかで
叱り方だったり
褒め方だったり
効果のあるとされている勉強法だったり
暗記法だったり
かなり勉強してきました。
本だけではなく、講演、セミナー、通信講座など有料の勉強もかなり取り組んできました。
上に挙げました英語長文。
お子さんを駄目にしてしまうリスクのある褒め方について書かれています。
この英文を読む前にも当然、この話はよく目にしていて、講師ともよく話してきていました。
じゃあ、いきなりですが
結論。
一番だめな褒め方
それは、「成果を褒める」 という事。
「賢いね」という褒め方をする事。
すると、
カンニングをしやすい子に育つ傾向が強くなるそうです。
「自分は幼稚園に入園するかなり前から字が読めたんですよ!!」
みたいな、親から言われなければ知らない、もともと出来た、昔から出来た数々のエピソードを、わざわざ自分から
誰かに伝えてくるようなタイプの子は、単語テストでも、カンニングを常習的にする傾向が強くなり
事前に渡してある英語長文のテキストも、塾で解くから事前にやらないでね、と言っても答えを覚えてくる傾向が、強くなるそうです。
和訳を一緒にやるからね、と伝えておいても、事前に家で和訳を覚えてきてしまい、出来るはずのない箇所の和訳をしてしまったりもするそうです。
過去問の解答の番号を事前に覚え、塾で一緒にやる英検の過去問で無双してみせてたり
そういう子に実生活で起こり得る
現実的な悲劇があるとすると
受かると言われていた英検2級に落ちる とか
A判定の国立2次に出願しても不合格する事などがあるようです。
英検2級を家でやっている時は8割以上取れてると言いますが、ちょいちょい答えを見てます。家での普段の勉強での実力判定テストでもチートをして、正解率を上乗せしますし
バンザイシステムに点数を入力するときも、当然点数を盛ります。
データリサーチでさえも虚偽の記載、というか、怪しい選択肢を正解としてカウントしがちだそうです。
私たち塾講師は、生徒のそういった性格も込みで判定を評価、判断している事も少なくありません。ぶっちゃけそうなのです。
ただ、出願すべき大学の判断を難しくしているのは、間違いないんです。
そういう子たちは
「自分は、勉強はしてないけど知能は高い」、「やってないだけで、頭は昔から賢いと言われている」みたいな自己評価しがちで
先天的に賢い、生まれつき賢い という風に思いたい傾向が強い気がします。
共通テストで失敗しても「もともとはできていた」「本番は失敗した」みたいな、あくまでも自分は、賢いという前提が崩れない傾向が現れやすくなります。
練習では、休み休みやっていたり、時間をゆるくやっていたり、練習で実力を盛り気味だった事が、原因であるケースも少なくないようです。
共通テストの点数を報告を受けた際に、我々からすると、当然予測される点数を取ってきているのですが、自己評価では「本番失敗しました」「本番コケました」になるんです。
実際は、いつも通り、想定内の点数なんですよ。
他人から見ると、予想通り。
でも、本人の目だけには、そうは見えていない。
結果を褒めてきたデメリット
(生まれつき)賢いと言われてきたデメリット
高校に受かった事で、「賢いね」という褒められ方をしてきたデメリット、弊害になります。
じゃあ、どうすればいいの?
って話になるんですけど
頑張ることが大切
過程が大切
と、思うような褒め方、声がけをするべきなんですよね。
次のテストでは80点取りなさい。
せめて平均点取りなさい。
そんな言われ方をしても逆効果という事です。
目先の結果だけなく、性格にまで影響が出てしまいます。
頑張ったね、そうやって声がけをすることが大切。
頑張ればそれでいいんだよという声がけが大切です。
合格、不合格 以上にそれに向けて真剣に頑張ることが大切なんです。
子どもたちがそう信じることが大切なんです。
実際に少なくない生徒が、カンニングをするそうです。
ブルートゥースのイヤホンを持って、考えるふりをして耳に当てる
筆箱にカンペを仕込ませる
手のひらにボールペンでカンペを書いておく
机の上に置いてあるテキストに単語と和訳が書かれているページが用意されていて、
講師が離れたときにテキストをパラパラ開いて、見ながらやる
上記の通り、計画的な犯行なんです。
単語テストを渡した瞬間に、トイレ行ってきますと言って、トイレの中でスマホで、答えをチェックして戻ってくる子もいるそうです。
塾の単語テストでもカンニングが起こっていると耳にします。
塾の確認テストでカンニングする意味ってあります?
でもやるんです。
学校のテストでもやってたり
英検の本番でも、入試本番でもやっちゃうかもしれませんよね。
実際に今年の共通テストでもカンニングしてアウトになった受験生がいましたけど
そうなる前には伏線があるんですよね。
私自身、直接、カンニングしちゃだめだよって言ったこともあります。
カンニングしようとしようとすると単純にテスト回答時間が長くなるので、ストップウォッチで制限時間を与えることで阻止したりもした事もあります。
残念ながらカンニングには強い常習性があります。
高校の合格判定を出すためのテストで、カンニングをするという痛恨のミス、意味不明なミスをする子も出てくると言います。
もちろん、受からないはず高校の合格判定が合格可能と出てくる事になります。
カンニングする子は、点数を取らなければ怒られるという強迫観念を持ってます。
講習費いくらかかってると思ってるの?次の模試で可能圏が出なかったらスマホ解約するからね
と言われてしまった生徒さんは、そうせざるを得なくなるように追い詰められ
結局、嘘の判定結果を親に渡すことになり
安全圏からの不合格も起こしたりするそうです。
名目上は安全圏からの受験ですからね。
急にはそういう性格にはなりません。
時間をかけて、そうなってきているんです。
今まで読み、聞いてきたい話を紹介しています。
怖い話ですよね。
リアルに聞いた話では、国立に出願するときに余裕のA判定の子が、不合格というケース。
のちの開示結果を見たら、共通テストの点数を全科目上方修正し、合計150点以上サバ読みしていたそうです。
データリサーチに虚偽の点数データを入れてしまうんですから、恐ろしいですよね。
それでデタラメの数字を入れて、A判定が出た大学に本当に出願するんですよ。
狂気の沙汰です。
生徒やお子さんを褒めるとき
頑張る過程を褒めてあげてください。
小さいときにやった知能テストのIQが高かったとか
高校入試で、たとえば「足利高校に合格する」みたいな結果だけを追い求め、受かったということを誇るような間違えた自信の持ち方をしてしまうと
頑張るという過程を大切に出来ない性格になってしまうリスクがあります。
高校に合格する、足利高校受かったという結果、その事実を近所や親戚に知ってもらう事が、至上目的という方はいませんか?
受かった事、足利高校に受かったという事を褒めるのではなく、受験に向けて、コツコツ頑張ったことを褒めてください。
受かった事じゃないんですよ、それに向けて本気で頑張ったお子さんを褒めてやって下さい。
そんな子が、高校入学後もやはりコツコツ頑張れるんです。
「足利高校に合格した」という結果に満足し、達成感を感じてしまった場合、頑張る事の重要性は軽視されますので、当然入学後にコツコツ頑張る可能性は低いでしょう。
いったん、ここで気持ちは切れちゃうわけですよ。過程ではなく、結果を重視しているんですから。これから先にコツコツ頑張る性格は失われているんです。
私は高校時代に最下位から大学受験に挑みました。
高校1年生で英検4級を取った私ですが、海外経験なしで英検1級に連続合格を果たしました。
私は、心の底から、頑張る過程が、大切だと信じてます。
マラソン大会で転んでしまって、膝が血だらけになっても立ち上がり、痛いのを我慢して最後まで走った子を知っています。
最下位になってしまったけど、泣かずに最後まで走りました。小学1年生ですよ。
本当に立派です。
ゴールしたあとに痛くて、悔しくて泣いてました。
それでいいんです。
頑張る事が大切なんだよ。
涙を流せるような合格を目指そう。
高校3年になって部活を辞めてから数か月だけ大学受験をして、入れそうな大学に合格するくらいなら
自分なら3年間燃え尽きるまで猛勉強して第一志望に不合格して悔し涙を流す人生のほうが素晴らしいと思います。
参考になりましたら何よりです。