今日は国立大学合格を目指す方へのブログになります。
今日はよくある誤解についてお話しします。
「国立大学はバランス良く勉強をしなければいけない」
という多くの方が持ってしまいがちな誤解についてのお話です。
先生でも勘違いしている方が多いので注意が必要です!
それでは早速具体的に見ていきましょう。
具体例1
宇都宮大学 地域デザイン学部 建築都市デザイン学科
共通テストでのボーダーラインが68%になります。900点満点なので612点がボーダーラインです。
共通テストが終わって、実際にココを受験する事になると。。。
二次試験にはどんな科目があるでしょう?
二次試験は!!!数学1科目です。
点数は300点になります。
共通テストは900点。
そのうちわけは
英語200
数学200
国語200(現代文100、古文50、漢文50)
理科200
社会100
合計900
二次試験
数学300
合計1200点満点ですが
そのうち数学は500点分あります。
総得点の41%が数学になります。
古文は1200のうち50点。
数学は1200点のうち500点。
10倍重みが違います。
数学が強い生徒が勝ちます。数学の偏差値が70突破するように偏らせて勉強をするべきです。
全然バランス良くありません。イメージ、先入観とは違いましたね。
具体例2
東京外国語大学 言語文化学部 スペイン語学科
共通テストでのボーダーラインは82%になります。
共通テストは900点満点ですが東京外大は450点満点になります。
そのうちわけは
国語100
数学50(数ⅠA、数ⅡBなどを1つ選べます)
英語200
地歴・公民50(選べます)
理科50
二次試験
英語300
地歴100
合計850ですが、そのうち500が英語で、地歴150
なんと数学はIAかⅡBのどちらかでよく、さらに50点に圧縮されてしまいます。
英語が総得点の59%
英社で総得点の76%
数学はなんと5%にしかなりません。
まったくバランス良いとは言えません。先入観は本当に怖いです。
※2023年度入試から数学2つとも受験が必須に変更されています。
ブログ内の情報は、ブログが書かれた当時の情報になります。必ず最新の情報を大学ホームページなどで確認してください。
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2つだけ具体例を挙げてみました。
バランスよく総合的に!でOKのケースももちろんあります。
しかし二次試験のこと、併願する私立大学の事をよく考えて勉強をしていかないと無駄な勉強をしてしまうことになりかねません。
去年の夏前の面談で
生徒さんの保護者の方に「うちの子は古文が苦手で・・・」という相談を受けました。
しかし、その生徒さんは理系で志望校の総得点に占める古文の割合は4%しかありませんでした。だから私は古文の受講をオススメしませんでした。より比重の高い科目をオススメしました。
なぜそういう指導をしたかと言えば、二次の比率を考えていたからです。
苦手科目を作らないように、バランス良く勉強をしましょう、という指導をしていたら
4%の古文のために毎週90分の授業を受講させてしまうことになります。
50点満点の古文で18点しか取れない、それが塾で勉強して36点取れるようになりました!
一見すると2倍取れるようになっていますが
総得点の2%しか増えていません。
その時間を比重の高い科目に費やした方が合格する可能性は広がるでしょう。
怖いのはイメージ、先入観です。
国公立は全科目満遍なくというイメージはありますよね、しかし、それはイメージでしかありません。
生徒さんは、きちんと自分で共通テスト、二次の比率などをチェックするようにしてくださいね。
このブログではそんな戦略指導についても紹介出来たらと思っています。
受験生の皆さん、頑張ってください。