大学4年の頃、大学の1つ下の後輩に「サッカーを見に行きませんか?」と突然誘われたことがありました。
当時の自分は香水が好きでした。
当時もたくさん持っていましたけど、いろんな匂いを付けるのが好きで、池袋駅を降りてはデパートの香水売り場に行って、テスターを振りまいて大学に行くという事を一時期やっていました。(よく考えると迷惑ですね。ごめんなさい)
ある日、今でもまだ売っているウルトラマリンという香水を付けて大学に行ったのですが、その日は付けすぎてしまってずっと頭痛がしていました。
あぁ、頭痛いな、早く帰りたいと思っていたとき、後輩に「サッカー行きません?」
見に行ったこともないし、誘われることも滅多にないので、行く事にしました。
記憶があやふやでよく覚えてないのですが、帰りは新宿駅の南口まで歩いてきた事だけ覚えてます。
国立競技場だったんですかね?
鹿島アントラーズ VS FC東京 でした。
ネットで見ると1999年10月6日っぽいですね、たぶんその日だった気がします。
結構盛り上がってましたね。サッカー見るのも楽しいなと思いました。
楽しかったんですけど、ウルトラマリンのせいで頭がずっとガンガンしていて、体調はあまりよくありませんでした。
でも、ありがたかったですね。自分に声を掛けてくれるなんて。
後輩は大学を卒業してから、うちの実家にも遊びに来てくれました。
せっかく来てくれたのに、どこにも連れて行ってあげず、せめて赤城とか日光とか連れて行ってあげれば良かった。
後輩ともそれが最後になってしまいましたけど、我ながら人の縁を大切に出来ない人生を送ってきてしまったなと思います。
また、話が脱線しましたね。
何年も時が経ち、自分が塾の先生になりました。
ある中学3年生の生徒さんに指導をしようと思い、隣に座ったとき、なにか香水の匂いを感じました。
突然!
あの日のサッカーの記憶がふいによぎりました。
「あれ?ウルトラマリン付けてない?」と聞くと
生徒は「はい、付けてますよ、え?なんで先生、香水分かるんですか?」となった事があります。
香水の嗅ぎ分けが出来るわけではなくて、特定の香水だけが分かるだけなんですけど。
凄いですよね香水の記憶がフックになって記憶を呼び起こすなんて。
サッカーの時の匂いだ!と思い、そのあとに、あの日はウルトラマリンを付けて頭が痛かったんだよな、という記憶の流れです。
大学4年の時にずっと付けていた香水は今はもう廃盤になっているMCMのvery という香水でした。
好きすぎていつも付けていて、大学4年の時に予備にひとつ大宮のドンキホーテで買っておきました。
まだ箱に入ったまま未開封なんですけど、もう使えないですよね。20年経ってしまったから。
塾を卒業していく生徒たちによくこの話をするんですけど
聞いたことがある生徒も多いと思います。
大学で1人暮らしを始めたら、部屋にほんのり香水の匂いにしてみても良いと思うんですよね
何年も経った日常の生活の中で突然、その匂いに出くわすことがあります。
その匂いをかいだ誰かが君のことを思い出すかも知れませんし。
大学生になって、彼女が出来て、2人で同じ香水を付けてさ。良い思い出になるんじゃないかなって思います。
大人になって、どこかで偶然その香りに遭遇したときに、もの凄く感情が揺さぶられたりしますよ。よくないですね(笑)
香水は記憶の玉手箱だと思っています。
ちなみに 嫁には Vivienne Westwood の ブドワールをプレゼントしましたが、ちっとも付けません。
高校生くらいだと香水を付ける子も少数ですけど、これが大学生になると「人工的な匂いが嫌い」と言ってた人までが付け始めるんですよね。
香水が好きな子がいたら声を掛けてくださいね。授業時間外に話でもしましょう!
意外と英単語の暗記の際にも役に立ちますよ!
envy ねたむ、うらやましく思う。 ←Gucciの香水 って覚えましょうね。