背中を押していたのは、死の迫った友人の話だった。

 

人が聞けば悲しい秘密でも、満たされるためには必要で、世間から見れば、薄汚くも、恥ずかしくもある話なのに、輝かしい勇気に後悔はないようだった。

 

私もいつか死ぬ、という思いが背中を押していた。