樫の実の ひとり寝る夜 数えつつ

そっと 触れしは 忘れ狩衣





何故聞かぬ 冷たき我の つれなさに

いつでも待つと 泣く妹の背





独り寝の 切なき夜を 慰むる

微かに残りし 君が移り香





茜さし 照る日曇る日 空見れど

映る姿は 君がかんばせ





彼の人の 手練手管に 絆されて


嘘も真も 信じぬる吾