『祇園白川』の夜桜ライトアップその3 写真コンテストと父の思い出 | Sepia Wind deux

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最終回の今回は、たぶん今までで最もクオリティの高い写真を集めています。
ただ、花自体はやはり風がけっこう吹いていたので被写体ボケがあるかもしれませんが・・・。

それにしてもこの『祇園白川』の夜桜ライトアップは、撮っていて本当に楽しかったですね。
たぶん場所との相性がよかったんだろう、というのもありますか。

 

で、今回は写真については前回までであらかた語りつくしているので、街撮りスナップの話から書き始めたんですが・・・。

思いつくままに書いていたら・・・、

 

スナップ写真 → コンテスト → 父の話 → 仕事の話 

 

みたいな毎度のような感じの流れですごく長くなってしまっており・・・(汗)。

ホント興味ない方はスルーしていただいてけっこうですので・・・。

 

ただ、これも毎度の台詞ですが写真はけっこう自信あります(笑)

 

 


Nikon Df  TAMRON SP 24-70mm F2.8 Di VC USD G2 


自分は基本的に自然風景よりも都会のスナップが好きなんですけど、その中でも特に好きな場所・・・。

 

まあ、新しい街の景色、虎の門、丸の内、みなとみらい、梅田の再開発地域みたいな時代の先頭を走るような大都会もいいんですけど。


それよりもむしろ横浜馬車道や山手の歴史的建造物のある街並み、神戸の北野付近、そして特に京都全般、歴史を感じさせてくれる街の風景の方が好きなんですね。

 

さらに言えば今回の夜桜ライトアップ。

 

『祇園白川』のような元々が風情あふれる街並みに、桜がプラスされ夜景のライトアップという演出でさらに華やかに飾られ・・・。

 

それが普通の街の風景として見られるという・・・。

本当に素晴らしかったです。



 

これ、お気に入りの一枚です

 



Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 


街撮りスナップというか、そうですね・・・、私、写真歴だけはかなり長いんです。
初めての一眼レフ、ニコンEMを手にした中学生の時からですからもう40年以上?・・・(大汗)

そんな長い写歴の中で、自分の得意分野はやはり街撮りスナップとポートレートなんですね。

ただしポートレートなんて二十代で撮ったのが最後?

あ、子供のポートレートはめっちゃありますが(笑)


一方、自然風景や花は、あれば撮りますが・・・。

 

山岳とかがライフワークの方のように、わざわざ車で山に登り車中泊、というのは私にはできないなあ・・・。

やっばり街の方が好きなんですね。



これもお気に入り

 

これも好きですね

 

 

Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 

 

スナップと言えば・・・。
というか、これは以前も書いたかもしれませんが、私、十数年ほど前に『アサヒカメラ』という写真雑誌の月例コンテストで1位を含めて何度か入賞していた時期があって。

私、高校時代から『アサヒカメラ』は毎月読んでいて、特に月例コンテストの写真も選評を含めて30年近くすべて目を通していましたから、入賞しやすいタイプの写真とか傾向が手に取るようにわかっていたんですね。

で、その十数年前の話ですが、その頃になってなぜ急にコンテストなんか参加しようと思ったかといえば、以前やっていたブログ・・・。


当時交流のあるブロ友さんたちが、『デジタルカメラマガジン』を中心に投稿するのが流行していて。

実際に入賞してる方が何人もおられたんです。


それを見て私もやりたくなったと(笑)。

 


これも個人的に気に入ってる一枚

 

 


 

Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2


で、どの雑誌に投稿するかと言うと・・・。

 

たとえば『フォトコンテスト』とか『デジタルカメラマガジン』あたりは自然風景が入りやすいとか、雑誌によって傾向はありましたから・・・。

 

『アサヒカメラ』と『日本カメラ』の入賞傾向は似ていて、スナップとポートレートが入りやすい印象(キレイ系じゃないやつです。老人のポートレートとか)。

つまり私の得意分野と相性が良かったわけで。

 

てな感じの自然な流れで、この2誌を選んだんですが・・・。
あ、ちなみに私、『日本カメラ』でも入賞しています。

 

でも主戦場というか本気で年度賞レースに食らいついていたのは『アサヒカメラ』の方。

 

そういえば『アサヒカメラ』は雑誌としては廃刊になったんですけど、HPでは過去の入賞作品のうち1位のものはいまだに掲示しており、今でも私の撮った写真を見ることができたりしますね。

 

 



これも好きだなあ

 



Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2


で、このコンテスト参戦ですが、正直、私すごく自信があったんです。

入賞傾向を完全に把握できていましたし、プリンターやPCを含めた機材部分も万全の体制でしたから。


何度か送って4か月後目ぐらいに『アサヒカメラ』で初入賞。
その後は立て続けに入賞するようになり、その年は1位を含めて4回ほど入賞しまして。次点も2回。翌年の1月号でも入賞してます。

 

で、成績優秀者の特典というか、年明けに『アサヒカメラ』月例コンテスト優秀作品展というのがあって。

持ち回りですが札幌、東京、大阪、福岡の各地のフォトサロンで、私の写真も展示されました。

 

私はそのうち銀座のキヤノンサロンに父を連れて見に行ったんですね。ついでに銀座をぶらりと歩いて。

最後は鰻を食べて帰ったのを覚えています。


ちなみに私のフォトコン参戦はこの1年間だけでした。

翌年は子供が六年生で、中学受験に本腰入れなければならなかったので。


 

 



Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2


銀座のキヤノンサロンで喜んでくれた父ですが。
まあ、父に関してはいろいろ頭が上がらない部分が大きかったですね・・・。

父の実家は江戸時代から続く大工職人の家で、祖父の代で八代目?
父も大工さんとしてスタートしましたが、次男でもあったため早くに独立し・・・。

商才もあったんですね、その後地元ではまずまずな規模の建設会社まで育て上げたんですが。

大学卒業後に勤めていた銀行を辞めて私が会社に戻ったのはバブル後で、景気も大きく後退していた時期でもあり・・・。
情けない話ですがそういった苦境の時代にバトンを渡されたとして、当時20人ほどいた社員さんたちを養っていける自信がなかったんです。

父は、仕事に関しては絶対他人に譲らない頑固さを持ってる人でしたが、一方で家族には大変優しい人で・・・。
父とは会社の将来についてよく話し合いました。

そこでひとつの案が出て・・・。

 

 

これも好き 丸ボケがいい感じで

 

これもお気に入りです

 

 

Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 

 

会社をもっと縮小して私の負担を減らせば、母が生まれ育った帯広に別荘を建てて初夏から秋までの期間、そちらで過ごすこともできる。
それが父が最後の決断をする決め手になったような気もします。

不況と跡継ぎ(私です💦)の力不足と母(父にとっては妻)への恩返しが重なって・・・。

結局、社員さんには少しずつ同業他社に移籍してもらい、会社は縮小する方向に向かいます。
必要な倉庫群だけを残して、不要な土地はあらかた売却。

というか最終的には主業務が不動産賃貸という形に業務転換して今に至るのですが。


これもけっこう好き

 

 

意外とこういうスナップも気に入ってますね
Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 

予定通り帯広に建てた小さな別荘で、両親は5月から10月の初めぐらいまで北海道で過ごすことになり・・・。


このブログでも時々、北海道の写真をアップしていたこともありますが、子供が幼稚園の頃から5年生までの5、6年は、毎年夏になると、帯広の別荘を訪れていました。

今、思うとその後、近しい同業者で倒産した会社はいくつもありましたから、思い切って建設業から撤退してよかったのかも・・・。



 

これもいいんじゃないでしょうか

 


Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 

今回、父を連れて銀座の写真展を訪れた時のことを思い出していたのですが。


跡継ぎとしての私・・・。

 

今でもあの時の判断は正解だと思うのですが、一方で写真や小説(子供が生まれたばかりの頃、私、小説を書いて新人文学賞に応募していた時期もあったんです)に没頭している私のことを、父はどう思っていたのか・・・。

キヤノンサロンでは本当に嬉しそうにしていましたが、正直なところ仕事に対して積極的とは言えない私に歯がゆさを感じていたのではないか?


いつもそんな不安感は持っていたんです。
でも・・・。

今となってみると、父は子供である私が、たとえ仕事でなはなかったとしても何らかの成果を挙げたことについて、心の底から喜んでいたんじゃないかと思えるようになってるんですね。

そう、ときおり楽器を持って帰省した子供の、おそろしく上達した演奏に対し、私自身が心から賞賛できているように・・・。
 

 

この写真もお気に入りですね 花盛りの森とでも言う雰囲気が

 

 

 

Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 

 

また私の悪い癖というか・・・、自分語りをしてしまうのが悪いところってわかってはいるんですけど・・・。

やはり思い出のある土地を訪れることが多いですし、この歳になってはじめて過去にあった出来事の意味を理解できる、ということもあったりするので・・・。


というか私のブログって昔も文章が多いというか、特に心を動かされたことについて、写真+散文で書き連ねることが多かったかも。

とはいえ、さすがに写真なしで文章のみという記事は書いたことがなかったですから、やはり写真が主役であることには変わりはないわけで。
 

私の最初のブログが2007年ごろで、これが3つ目のブログですから、もう16年?

結局のところ写真ブログは、私にとって車やカメラと同じレベルの、なくてはならない存在だと再認識しているところですね。

 

 

 

 

 

Nikon Df TAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2

 

 

はい、最後は川端通に出て今回の『祇園白川』の夜桜ライトアップもこれで終了です。

 

本当に『白川筋』というのは風雅で美しい、私の感性にビンビン響いてくる場所でした。

京都はやはり私にとって特別な場所であったし、これからもきっと新たな発見があるに違いないとあらためて信じさせてくれた3月の京都旅でした。

 

『知恩院』にはじまり、『円山公園』、そしてこの『祇園白川』と、長々とつづいた、京都の夜桜ライトアップ。

これで終了です。ご覧いただきありがとうございました。

 

次回からはまた投稿間隔は伸びるかもしれませんが、今後もお付き合いいただけると幸いですね。

ちなみに次回は『嵐山嵯峨野』のつづきからの予定です。