『最強のふたり Intouchables』 その1 音楽と車の視点から | Sepia Wind deux

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久しぶりの更新なんですけど、なんと言いますかここ1カ月強はもう全然やる気が起きなくて・・・。

ブログを新しく書く気力もないのですが幸いというか、一年ほど前に下書きをして以降放置していた記事があったので、それを加筆修正してアップすることにしました。

内容は、昨年見た2011年の映画『Intouchables 最強のふたり』の個人的な感想です。


あらかじめ書いておきますがこれはあくまで個人的なレビューですので、ホント興味ない方はどんどんスルーしてくださって結構です。

で、生ける屍のような身体にムチ打って書いていたんですけど、例のごとくまたまた長くなったので2回に分けようかなと(汗)。



で、さっそく本題に。

この映画、昨年の私の記事でも言及していますが、『非常におしゃれな映画』という印象を持ったんです。

あらすじとしては、


パラグライダー事故による頸椎損傷で首から下が麻痺してしまった大富豪と、意図せずその介護人となった貧困層黒人の若者の「実話を基にした物語」。

なのになぜおしゃれ?と訝る方も多いのでしょうが、ひとことで言うと(監督の)センスと言いますか、劇中で使われている『音楽』と『車』、あとは映像の色合い(動画制作的に言うとグレーディングが落ち着いている感じ)のセンスの良さですかね。

音楽も車も人によって嗜好が違いますからね、合わない人は合わないんでしょうけど、個人的にはどストライクとまでは行かないまでも、相当私の好みに合致してるんですね。

『音楽』はディスコミュージックとバッハやヴィヴァルディのバロック音楽、そして『車』はマセラティ。

もうそれは映画の冒頭シーンによく表れています。



その前にまずは今日の写真1枚目。


しばらくは今年の清水付近でしたが、今日は昨年撮った京都北山通り。




Leica M10-D  SUMMILUX 35mm F1.4 ASPH


1枚目は、何度か紹介した『キャピタル東洋亭』の外観。
京都はもともと洋食屋さんが多かったんですけど、この店は創業1897年の老舗ですね。
他の老舗洋食屋で閉店した店も多いだけに、いまだ健在な様子を見るとホッとした気持ちになります。




で、本題に戻ります。

 

 

まずは映画のプロローグ部分。


夜のパリ、都会の街に伸びる幹線道路を走る大型の高級セダン。
助手席には身体障がい者であり瀕死?の男性(フィリップ)、運転するのは黒人の青年(ドリス)。

この車がちょっといい音で走り回るのに、お?!という感じで惹きつけられる・・・。
車自体はあとでマセラティ・クアトロポルテとわかるんですが。

ドリスの運転するクアトロポルテはあきらかにスピード違反レベルで暴走しており、パトカーに停止を命ぜられます。

警官には助手席の息の荒い身体障がい者(フィリップ)を病院に連れていく途中だと説明して事なきを得るんですが、パトカーに先導してもらって再スタート。

やがて助手席の重病だったはずのフィリップは発作を止めニヤリ。
ドリスがフィリップと笑いながらカーオーディオのスイッチを入れるや、かかる曲がアースウインド&ファイヤー(EWF)の『セプテンバー』。

この『セプテンバー』をBGMにOPの字幕が流れ、夜のパリを走っていくのがなかなか絵になっていて・・・。

もうこの映画のセンスのよさが凝縮されたようなOPで、一気に惹きつけられた人も多いかと。

 

まさにその部分がYouTubeにアップされていたので↓に貼っておきますね。

かっこいい映像です。グレーディング(色合い)も抑えたトーンで私好み。ぜひご覧ください。

 

 

 

 

The Intouchables opening scene HD (Earth, Wind & Fire-September)




で、アースウインド&ファイヤーというと1970年代から80年代にかけて大ブレイクしていたアメリカのブラックミュージック、ファンク、ディスコ系の音楽における伝説のバンドで。私も学生時代以降は好きでよく聞いてました。
で、上記の『セプテンバー』はDISCOでもよくかかっていたんですよ。ヒートアップした場内をクールダウンするときなんかよくかかっていたような記憶あります。

個人的には『Boogie Wonderland』と『Fantasy』あたりが一番好きで、特に『Boogie Wonderland』はまさにノリノリのDISCOミュージックでしたから車なんかでよく流してました。

ただ、個人的な記憶だと、ダンス向けな『Boogie Wonderland』ですが、実際にはDISCOでそれほどかかっていなかったですかね。
『セプテンバー』の方が全然よくかかってた印象が強いです。それもDISCOに行くと必ず一回はかかるような頻度で。
そのころにはアースの曲自体がスタンダードナンバーとして受け容れられていたんですね。もちろん90年前後の話ですが。

 

そうそう、その私の大好きな『Boogie Wonderland』が、この映画の後半でも登場するんですよ。

これにも驚きました。嬉しくて(笑)



 

Leica M10-D  SUMMILUX 35mm F1.4 ASPH

 

2枚目も北山通り。
ブティック『ONLY』は私の学生時代の頃から、この北山通りにありましたね。
場所が微妙に変わっているような気もするんですが・・・。

でも北山通りは今、記事で言及してるマセラティ・クアトロポルテなんかすごく似合いそうな街でもありますね。



で、ドリスが運転していたクアトロポルテ、OP場面だと夜なのでよくわからなくて当初、BMWの7かアルピナあたりかなあとか思ってすごく目を凝らして見てました(笑)。
でもそれにしてはエンジン音、けっこう高音が響くのが気になっていたんです。

その後、自宅の庭ではっきりマセラティのクアトロポルテとわかってエンジン音にも納得。
このクアトロポルテ、現行の1世代前の型なんですけど、車格的には全長5mを超えるFセグメント、まあ基本的には運転手付きで乗るようなタイプと言えばわかりやすいでしょうか。

マセラティは100年を超える歴史のあるイタリアの高級車メーカーですが、経営基盤は弱く、幾多の親会社の手を経て、このころはフィアットグループの傘下として現在に至ります。

で、そのマセラティ。同じフィアット傘下にあったフェラーリの管理下でもあり、このクアトロポルテに収まっているV8エンジンは基本フェラーリF430と同じものを使ってるんですね。
だからちょっとエンジン音が甲高かくて官能的だったわけで。これは現行型でもマセラティ最大の特徴ですね。


それにしてもクアトロポルテかあ・・・、と冒頭の『セプテンバー』につづき軽い衝撃を受ける私・・・。いやいやセンスよすぎだろ・・・。
マセラティは、経営難から同じくフィアット傘下となったアルファロメオより少しハイグレードな(エンジン的にもセグメント的にも)車を作ってるんですが、個人的にはすごくキザ(←死語w)なイメージなんですね(笑)。

もしも私が自分で乗るとしたらギブリあたりでしょうけど(すごくかっこいいんですけどね・・・)、それでも派手すぎるイメージでとても乗れない・・・と当時は思っていました。それにすぐ故障しそうだし・・・。
まあ今は少し見方が変わってるんですけどね・・・。

でもよく考えるとフィリップはパラグライダーをやったり活動的な人でしたし、ケガがなければこのクアトロポルテもかっこよく乗りこなしていたでしょうからね。
これもフィリップのイメージづくりに一役買っているのかな、と思いました。

 

次回につづく。

 

 

 

 

Leica M10-D  SUMMILUX 35mm F1.4 ASPH

 

3枚目は『キャピタル東洋亭』を生垣越しに。
店内の電飾が少し見えて、どんな空間が広がっているのだろう?という期待感が湧いてきますね。
これで昨年の夏、北山通りで撮った写真は終わりですかね。
まあ、まだ在庫はあるのでアップする写真に困ったときとか、また紹介するかもしれません。