みんなが食べ終わって、静かにママが口を開きました。
「昨日ね、ずっと考えてた……。毎日仕事して、帰ってすぐにご飯作って洗濯物して、主婦して来た」
次第に涙声になるのが、見て取れました。
「私は……、どんな立場でもいい。

 法律上ではあなた達の母親ですから、死ぬまでは、真っ当します」
「ずっとや」
死んでからも、ずっと親子や。
そういう意味で言った。
「ママ、そんな追い詰めんでいい」
妹が涙を零しながら言いました。
「私は……、どんな立場でもいいっ」
「K、それは違うよ」
パパがママの肩に手を乗せて、苦笑いで言いました。
妹が塾に行った後も、いろいろと話してました。
まず、去年の夏休みについてはパパも驚いたとこ。
なんせ、いつも笑ってますから。
「昨日ね、パパ名古屋のおばちゃんに会ったでしょ?

パパもおばちゃんに今回のこと言ったんや。

 おばちゃんはね、Sちゃんは優柔不断のとこある。お姉ちゃんは、へらへらしてるようだけど、中身はしっかりしてるって言ってたんですよ」
滅多に会わないおばちゃんから、そう見られてると知った日にはびっくりした。
こういう話し合いで両親がよく「意地がある」「やれば出来る」「判断力ある」だのと言うもんだら「それは人違いじゃ?」ちょっと余計に。


まあ、妹の甘えんぼは小さい頃から変わらないさ。
いちいち人に聞かな行動出来へん所は、確かにあの子にはある。
それでたまに苛立つもん(笑)


その日の話し合いは朝だけで終わった。
パパは本音では続けて欲しいけど、あたしの意思を尊重すること。
ママの意思は変わらないってこと。
あとは普通の日常会話でした。


でもね、ママの身体に異変があったのは翌日なの。