この小説から、池袋西口にある小さな公園は、「池袋ウエストゲートパーク」に生まれ変わった。
「池袋西口公園(おれたちはカッコをつけるときはいつも「ウエストゲートパーク」と呼んでいた)の本当の顔は週末の真夜中。噴水のまわりの円形広場はナンパコロシアムになる。ベンチに女たちが座り、男たちはぐるぐると円を描きながら順番に声をかけていく。話がまとまれば、公園を出ていく。飲み屋も、カラオケも、ラブホテルも、すぐとなりだ。噴水のまえにはタンスくらいあるでかいCDラジカセが何台も並び、腹に響くようなベースにあわせて、ダンサーのチームが振りつけの練習をしてる。噴水の反対側では、シンガーの連中がギターを抱いて地面に座り叫ぶようになにかを歌っている。/西口公園ではそれぞれのチームに見えない縄張りがあり、その境界線を武闘派のGボーイズが血の臭いを探すサメみたいにうろついている。」
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)/文藝春秋

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