ホミン パラレル


前回の話



  
 そのまま慌ただしい日々を過ごし、2週間後にはチャンミンは韓国へ向かう機上の人となっていた。


 監督同様ビジネスクラスの席を準備してもらえたのは運が良かった。


 お陰で初めてのロングフライトも苦痛も感じずに済んだ。


 そして、たまたまフライト中に観ることの出来た映画が、チョン・ユンホ主演の物だった為、顔合わせの前に心構えをする事も出来た。 


 チャンミンの不安を他所に、今回は彼の顔を見ても涙は出なかった。
 夢の中の人物とはベツモノだと、頭が認識出来たらしい。


 これなら問題ないだろうとチャンミンは安心をした。


 
 韓国到着後に出演者、スタッフ陣で行われた顔合わせの際も、アクション監督の通訳兼秘書と紹介された時も、普通に初対面の人間の反応を取る事が出来た。


 そして、チャンミンにとっては少し残念なことに相手の反応もチャンミンと全く同じだった。


 自分は普通を装えるか心配だったのに、チョン氏は自分と会うことで反応を見せるのではないかと少し期待をしていた。


 だがとても爽やかな笑顔で握手を求められ、仲良くして欲しいと気さくに声を掛けられただけで、チャンミンが彼を初めて見た時のように、涙が溢れだすことも無かった。


 前世の記憶が無いのか、それとも顔が同じだけで全くの別人なのか…


 彼の反応にガッカリしている自分に気付いた後で、彼と違い自分は性別も顔も前世の自分とは違うことをチャンミンは思い出す。


 自分が男に生まれ変わりたいと願った結果なのに、この時ばかりは酷く落胆した。

 
 そうか、仮に彼が夢の中の人物の生まれ変わりだとしても気付いて貰えないのかと。



つづく

 
 
 
まさかの1年ぶりの更新でした。

少しずつ書き進めたいと思います。

待っててくれた方、ありがとうございますニコニコ


 
 
 
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