季節の変わり目など、体調を崩しがちな時期があります。
メールや手紙のやりとりで、相手の健康状態を気遣って「ご自愛ください」と言いますよね?
次のような表現を使ったことがある人はいませんか?
「どうかお体ご自愛ください」
この表現、どこが間違っているのか分かりますか?
「自愛」は、自分を大切にする、健康状態に気を配るという意味です。
つまり、「ご自愛ください」で「お体を大切にしてください」という意味になるのです。
これに「お体」を付けてしまうと、「お体お体をご自愛ください」と重複してしまうことになります。
「お体」は付けず、「どうかご自愛ください」で十分なのですね。
こうした二重表現は、つい使ってしまいがちなので気をつけたいところ。
他にも、
「満天の星空」
「訃報のお知らせ」
「従来から」
などは、いずれも二重表現です。
「満天」は「空いっぱい」という意味なので、「満天の星」が正しい。
「訃報」は「亡くなった知らせ」という意味ですので、「訃報」だけでOK。
「従来」には「以前から今まで」「これまで」という意味があるので、「から」は不要。
会話ではつい口をついて出てしまうことがあっても、メールなどの文章は文字として残るため、とくに気をつけましょう。