文章を書くとなると急に自分を賢く見せようとしていませんか? | 伝わる・喜ばれる文章講座

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どうすれば人に伝わって喜んでもらえる文章が書けるようになるのか?Webライターが文章のコツを書いていきます。

いざ文章を書こうとすると、考え込んでしまって書き出せなくなる人がいます。

 

口頭で考えや意見を話すことはできるのに、文章に起こすとなると書けない。

 

なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。

 

 

最近ではPCやスマホで文字を入力する機会が増え、ビジネス文書からブログやSNSに至るまで、誰でも手軽に文章を発表できるようになっています。

 

しかし、ほんの2、30年前まで文章を書くことはほんの一握りの人が持つ特権のような行為でした。

 

当時は文章を書くとなると原稿用紙にペンで書いていたわけですから、それこそ作家やプロのライターのような人だけが文章を綴っていたわけです。

 

 

いまや活字は特別なものではなくなり、学術論文など専門性の高い分野を除き、誰でも文章を書けるようになっています。

 

一方で、文章を書くことが「特別なこと」といった認識は、私たちの心に根強く残っていないでしょうか。

 

 

文章を書くことは「知的」であり、日常ではないと感じていると、Wordの新規文書の真っ白な画面を目の前にして手が止まってしまいます。

 

なぜなら、文章を書く以上は自分自身を賢く見せないといけない、といった先入観が強く働くからです。

 

 

たしかに、文章を書くと「書き慣れているかどうか」「語彙が豊富かどうか」など、ある程度は分かってしまうこともあります。

 

文章が上手だと賢く思える、といった面もないわけではありません。

 

ただし、このことは「文章を書く以上は賢く見せなくてはならない」と思い込むほどのことではありません。

 

 

むしろ、賢く見せたいがために無理に難しい言葉を使おうとしたり、堅苦しい表現を意図的に選んで使ったりすると、文章全体が硬直化してしまいます。

 

その結果、「小難しく書いているけれども、結局何を言いたいのか分からない」文章ができあがってしまうのです。

 

 

それに、「賢く見られたい」という意図は読み手に見透かされてしまいます。

 

もしどうしても文章を書きづらいと感じるようなら、音声入力を活用するのもおすすめの方法です。

 

スマホなどの音声入力は、日本語の認識精度もかなり向上していますので、漢字への変換も含めて適切なテキストに起こしてくれます。

 

 

話せるけれども書けない、と感じている人は、無理に賢く見せようと文章を工夫するのではなく、まず音声入力で下書きを作ってから手直ししてみてください。

 

考えをまとめやすくなり、「賢く見せないと」といった気持ちが文章に表れにくくなるはずです。