俺、ファーストペンギン! -4ページ目

俺、ファーストペンギン!

21歳。一人前のおとこになるべく、奮闘中。

09.05.25(月)

 日本では「キン」がよく知られ、アメリカでは「マーサ」が名高い。と書けば、鳥に関心のある方はおわかりだろう。絶滅した鳥の、最後の一羽の愛称である。キンは日本産トキ、マーサはリョコウバト(旅行鳩)。ともに珍しくもない鳥だった。▼とりわけリョコウバトは、何十億もの数が北米の空を覆っていた。だが食用に、羽毛採取に、趣味の狩猟にと乱獲されて絶滅した。ついに1914年、マーサの死で滅ぶ。自然に対する人間の「愚の記念碑」として語り継がれている▼数が多く、身近にいて絶滅など想像できない。かつてのリョコウバトのような鳥が日本ではスズメだろうか。そのスズメが危ないという、気になるニュースを最近よく聞く。60年代の1割ほどに減ったという研究者の推計もあって、心配がつのる。▼環境省の統計にも驚く。80年代初めは300万を超えていたスズメ類の捕獲数が、近年は10万台に減っている。農業の姿が変わって単純には比較できないが、何かがスズメに起きているのは確かなようだ▼街の変化で巣が作りにくくなり、田畑が減ってエサが足りないともいう。作物を荒らすと嫌われつつ、人と生きてきた鳥である。追いつめられても、深山幽谷へ引っ越すわけにはいかない▼チイチイパッパのスズメだけではない。童謡では学校仲間のメダカは絶滅危惧種になっている。もう川の中をのぞいても、、お遊戯はなかなか見られない▼命盛んな時期である。ありふれたものが、ありふれてある尊さを、小さきものからのメッセージとして胸に刻む。

09.05.22(金)

 首都圏に及んだ新型インフルエンザには、後年「学園かぜ」の名がつくかもしれない。関西の感染者の8割超が10代、東京都と川崎市の患者も高校生だ。活動的な分だけ、ウイルスに巡り合う機会も多いのだろう。軽く抜けることを祈りたい ▼ところで、音の世界にも「青春限定」があるらしい。個人差もあるが、うんと高周波の音は、聴覚が衰える前の若者にしか聞こえないという。 音の分際で人を選ぶなと気色ばむ中高年も、これがひどく耳障りだと知れば安心しよう。「モスキート(蚊)音」と呼ぶそうだ。 ▼その性質を利用し、真夜中の公園にたむろする若者を追い払う実験が、きのう東京都足立区で始まった。06年に英国で生まれた「蚊音」発信機を据え、ベンチやトイレが壊される被害を防ぐ試みという▼音は40m届く。千葉のコンビニ店主が試したところ、店先の少年たちが数分で退散したと聞く。ただ、広い公園を高周波音で満たすには、一台20万円の発信機がいくつもいる。それより騒ぐ元気をほかで発散できないか。▼キーンという金属音と説明されても、ゆいに30年は手遅れの当方、不快のほどは想像するしかない。枕元の羽音を思い出すのがせいぜいだ。聞きたくもあり、聞きたくものなし▼年を重ねると、不快な音ばかりか不快な話は耳が拒み、うっかり聞いても右から左へ抜けるようになる。老化、いや心穏やかに過ごす知恵だろう。かたや、何にでも鋭く反応するのが若さである。40度に近い高熱は困るが、透明な音に追われてる青い感度がいくらか妬ましい。