新ことわざ辞典 



故事やことわざの伝統的な解釈に、新しい視点を加えさらに深い解釈を試みてみました。



棚からぼた餅 

もともと、思いがけない幸運が転がり込む事を言う。 

しかし、棚から落ちてくるぼた餅を受ける為には、少なくとも、棚の下まで来ていることが必要条件で、何事も最低限の準備がないと、幸運をまねくことは絶対できない


転じて、漫然と手を拱いて、幸運のみを当てにする怠けものを戒める例えとして使う。



ブタもおだてりゃ木に登る 

いくらおだてても、ブタが木に登れるわけはない。 

本来、たいした才能もないもの、おだてられ、有頂天になって、出来もしない事をしようとして失敗する、そのような軽薄な輩を揶揄した例え。

転じて、ライバルなどを、やたらに褒め称え、慢心させることにより、その人を葬り去るといった、陰険な策略を弄する行為の例えとして使う。 



猿も木から落ちる 

猿のように木登りに長けたものでさえ、木から落ちることがあるのに、不慣れな者が、木に登れば、必ず落ちる。

転じて、能力のないものが分を弁えず無謀な企てをすることを戒める例えとして使う



猫に小判(同、豚に真珠、馬の耳に念仏) 

従来の解釈では、値打ちが分からないものに宝物を与えても感謝されない、無駄な行為の例えとされる。

転じて、当人(猫や豚や馬など)にとって何の役にも立たないもの(又は行為)を、さも恩着せがましく与え、見返りばかりを期待する、間抜けな輩を揶揄した例えとして使う。