最近知り合ったXさんは現在45歳、大学卒業後これまで長年安定して名の通ったような企業で働くことなく、バイトやパート、契約社員を少々と、10年に及ぶ長期休職でひきこもりをなされた経歴の方です。

※プライバシー保護の為、出生日と場所、天体の度数は表示していません。

まずはこの方のホロスコープ、チャートから読めることからです。

太陽は獅子座で、サビアンでそれっぽい意味合いが見つかりました。

”一般的な社会から逸脱した場所で、自分のペースで過ごしていくこと。
”自然体でマイペース、のんびりした雰囲気の人
”自由な時間の中で自由な自分だけの創造性(創作物、絵、音楽etc)を発揮していくこと

これだけでも本人さんの人物像をしっかり表していました。
「ひきこもり」というテーマにも通じるものを感じます。

この太陽は、蠍座で第12ハウスにある天王星とスクエアになっています。

太陽と天王星のハードでは組織や権威に属す、従うのを嫌がったり嫌う傾向があります。
さらに蠍座なので社会や権威者、企業に従順に従い、骨をうずめるのを嫌うのでしょうか。
さらに第12ハウスは、「ひきこもりや入院、隠居」も表すともいわれます。

しかし太陽は9ハウスにありますので社会的には何らかの専門性のある分野や学問などで活躍出来そうでもありますが、12ハウス天王星は、属したくない、ひきこもりたいというエネルギーを太陽に供給します。それか、ひきこもりたい天王星と社会的に表に出る太陽とのシーソー合戦なのかもしれません。
しかし太陽のサビアンを考えるとやはり、この経歴が本人さんにはもっともしっくり来るのでしょうか。

第1ハウスにある海王星とMCにある水星、7ハウスにある双子座の火星とのTスクエアも重要なポイントです。
1ハウス海王星は繊細な心を持つ方に多い配置ですが、これが社会や大衆を表すMCにある水星、さらに対人を表す7ハウスの火星とでTスクエアとなっています。
この組み合わせからも社会的に表に出ていくことや人との関わりが苦手な傾向が読み取れました。
本人さん曰く、「HSP気質傾向があり、社交や目立つことや脚光を浴びる、注目されることは苦手」とのことです。あまり他人や社会に接したくない傾向もあるのかもしれません。

獅子座なので目立つことも苦手ではなさそうですが、土星と太陽の合がありますので好きでないのでしょう。

 

 

本人さん曰く「関わる相手によって、どうして自分の態度や対応の仕方が極度に変わってしまうのだろう、それと押しの強い人は苦手」と悩んだ時期もあるそうです。

これは1ハウスの海王星で、自分を出せない大人しい繊細さのある自分と、

7ハウス火星の、自分を押し出して相手やその場をリードするような牽引力や活発な会話で場を盛り上げるまでも可能とする自分とのオポジションなので綱引き合戦なのかもしれません。

7ハウスの関わる人に火星の効いた押しの強い人が現れると対抗の1ハウス海王星が苦しくなるのでしょう。

 

水星は、ハードアスペクトで過剰な作用を持ちますが、この水星は乙女座でドミサイルで火星と海王星からの強力なパワーを受け取ります。水星は知能 学習などですね。学業成績の良い方になりますね。かなりの知能をお持ちのはずです。本人さん曰く「塾の講師を務めたことがある」とのことです。MC水星をうまく使われていましたね。

また本人さん曰く、「能動的な行動力や実行力、様々な物事への関心欲求があまり無い」といわれます。
これも、1ハウスは本人さん自身であり、物事の始め方、スタートを意味しますが、そこに海王星の曖昧さが加わり、さらに双子座の火星は移動行動、様々な事柄 物事とすれば、あまり多くの事に、関心が向かず始められない、動けない、海王星との組み合わせで、目標や方針が見えない、定まらないのと、動けない行動出来ないという解釈でいいのでしょうか。

この海王星は1ハウスにあり、獅子座の太陽と冥王星とでミニトラインで、さらに火星からのパワーをうまく受け取っています。
この組み合わせは芸術や音楽、アート、ファッションで才能のある方ですね。

「ギターを弾いたり絵を描いたりするのも好きでした」とのことでしたね。

さらに優しい柔らかい雰囲気で、容姿の良い方が多い配置ですね。
太陽のサビアンも含め、まさにそのような方でした。素晴らしいセンスの持ち主です。
さらに木星と金星の合、しかも金星は8ハウス、これは容姿の美しい人に多くおしゃれ好きなイケメンさんであり趣味嗜好のセンスは抜群でもあります。


◆では、ひきこもりが重要なテーマということですが、

運行の土星がMCに到達し、進行、プログレスの月が南半球を通過する時期にひきこもりをされたという点があります。

多くの人は仕事で活躍することや出世や起業もしくは趣味の活動で表に出ていくことでしょう。
特に土星がMC付近にあり、進行の月が南半球を通過する時期は、まさにそれであり、その人の重要なテーマを達成する時期となります。

さらにひきこもり期間中は太陽や月に対して遠い天体から長期に渡り追い風となるソフトアスペクトが多くできる期間であったことです。
普通に考えれば、ひきこもらなければならない場合は、向かい風であるハードアスペクトがやってくるものでしょう。
さらにこの期間がもっとも活発となるはずの太陽と火星の年齢域に渡っていることも注目です。

ひきこもり期間3年目あたりには、8ハウスの金星と木星に対して冥王星を含め多くの天体で強力なアスペクトが出来ていました。これは多額の収入があったとのことでした。
8ハウスは「貰う」ハウスで、そこに金星と木星(お金)ですから、まさにそれですね。
8ハウスの木星と金星は他人からの金銭的な援助または、貰えることを意味する定番ですね。
これにより金銭面でも余裕がでて長期に渡るひきこもりを可能にしたと思われます。

その約7年後、2020年、トランジット天王星がネイタル太陽と12ハウス天王星とにTスクエアを作りました。
ここで再度、見直し方向転換が入り、再就職なされています。
ネイタル天王星とトランジット天王星のオポジションは誰しもが40代前半あたりに経験されますが、見直し、節目、リスタートとなりやすい時期ですね。Xさんは太陽が絡むのでなおさらです。


正確には、俘虜のアクシデントに遭われ入院となり、その後退院後もひきこもりとなったそうですが、その発生タイミングはMCに運行の土星とプログレスの太陽と水星が同時に合となっていました。

そうなる設定であったのでしょうか。
その人の出生図は、うまくその人生目的を達成されるよう条件を備えて生まれられます。
必要な時期に必要なものが揃う、条件が揃うよう、うまくタイミングが計られているものですね。
俘虜のアクシデントはお気の毒ではありましたが、Xさんにとってはこのひきこもり生活が人生において重要な意味のある時期であったということでしょう。
潜在意識は知っているかもしれません。今世の魂の計画であったものなのでしょう