無事に高校入試を終えて高校に入学したばかりの春、どこの学校にもあると思いますがやっぱり服装検査が行われます。

 

入学してから約一週間ほどで服装検査が行われました。

 

服装検査が行われる前からクラスメイトや別のクラスの人に髪の毛については何回も聞かれました。

もう慣れっこだったので特に気にも留めていませんでした、なんならだいたい同年代からは茶髪は好意的な目で見られましたしみんな羨ましがってくれたので、私自身も嫌な思いなどはしませんでした。

 

 

しかし服装検査ともなるといつものことだろうけど聞かれるんだろうなとは自分でも自然に考えていました。

 

学年の生徒が全員体育館に集められて一人ずつ服装や髪型、化粧をしてないかなど確認されました。

 

いつも通り地毛ですと言って、中学からも連絡があったと思います。と伝えるつもりで自分の順番を待っていましたが、初めて衝撃のことをこの高校の服装検査で言われました。

 

 

 

 

自分の順番が回ってきて担当の先生が名前を確認してやはり一番最初に「髪の毛は、、、、地毛?」と聞かれました。

 

 

私は地毛です、入試の時も伝えてあります。と言いました。

 

担当の先生は少し待っててねというと別の先生のところに行って何か話し合っていました。

すぐに戻ってくると特に何も言わずにほかの検査を進めていきました。

検査項目が終了してもとくに何も言われず次の生徒の検査に向かったので、私はなんだ大丈夫じゃんと思いました。

高校にもなるといろんな人がいるし、特に気にされなかったんだなと思いました。

 

 

 

全員の検査が終了すると、一人の先生が前に立ち「今から名前を呼ぶ生徒はここに残りなさい」といいました。

 

何事もなく終わったし大丈夫だろうと、完全に油断していましたが私も名前を呼ばれました。

残って待っていると先生たちがなんで残されたわかるか、と完全に怒られる雰囲気で話し始めました。

ここに残っている生徒は何かしら服装に関して修正が必要な人で週明けまでに直してくるようにと怒られたのです。

 

私はまたかよ、、、。と思いました。

何もしてないのに怒られる意味が分かりません。

 

一通りお説教が終わると一人ずつ何を直す必要があるのか指導を受けました。

 

私の番になると女性の先生が数名集まってきました。

 

「カワウソさんは地毛なんだよね。水泳とかやってるわけじゃないんだよね。」

 

「はい。」

 

「中学校から申し出もあったけどやっぱり他の生徒の目もあるし、これ以上髪の毛が茶色くならないようにしてほしいの。」

 

 

 

は?

と思いました。これ以上茶色くするもなにも生えてくる髪の毛がこの色なのに、この人たちは何を言っているのかと思いました。

 

 

あまりにも頭に来たので

「この色の髪の毛が生えてくるんでこれ以上茶色にはならないと思いますけど、私にどうしてほしいんですか。」

と聞きました。

 

 

そうすると先生たちは顔を見合わせてあれこれ話し始めました。

 

 

 

話し合いの結果最終的にドライヤーをしない。髪を日に当てない。と言われて言葉も出なかったです(笑)

 

 

私もやけになってはいはいと答えたと思います。

 

 

今思い返すと結構変なことを言われていたんだなと思います。

集団や決まり事から外れている存在であることにこんなにも拒否反応を示さないといけない意味が分かりません。

 

 

その日はめちゃくちゃに怒って家に帰り風呂に入って髪を乾かさずに寝ようとしました。しかし髪の毛が濡れたまま寝ようとしたら、父に死ぬほど怒られて結局ドライヤーで乾かして寝ました。

 

父になんで髪の毛を乾かさずに寝ようとしたのか聞かれたので学校での出来事を話すと、そんなの間に受けなくていい元からのものを否定するほうがおかしいしどうせ見慣れたら何も言わなくなる。やつらはそのくらいの認識でしかお前を見てないから気にするな的なことを言われたと思います。そしてもしまだ何か言ってくるようなら学校に俺が行くといってもいました(笑)

 

そんな父の言葉もあり気にせず学校に行っていると少し経ったら何も言われなくなりました。

 

 

人と違うことが大声で否定される。

自分の存在そのものが否定されるような感覚でした。

何度か味わいましたが何度でも嫌な気持ちになるものですね。