見た目は普通(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠


重度自閉症スペクトラムを患う

普通になれないわたしの奮闘記(⁠●⁠´⁠⌓⁠`⁠●⁠)


わたしは重度のASDだが、息子がひとりいる。息子を産んだときにはASDだとは分からなかった。でも、わたしは小学生から不登校で、喜怒哀楽も激しく、家庭内暴力や自傷行為も激しく、今では考えられないほど暴れ狂っていた。


そんなわたしだったが反対を押し切り強行突破でこどもを産んだ。そんな息子ももう高校生である。高校生になるまでに幾度となく息子とは衝突し、子育てに手こずり、死にたくなったときもあった。そもそも重度のASDをかかえるわたしがこどもを育てることはとてつもなくハードルが高いことだった。


息子の考えてることはわからないし、息子の気持ちを汲み取ってあげることもできない。何気ない一言で息子を傷つけてしまったこともあるだろう。そして、なにより、予定が変更されることを嫌い、いつも同じであることを望むわたしには、息子の急な病気や突然の学校行事等にいつも頭を悩ませていた。これはもう本当に苦労した(⁠´⁠;⁠ω⁠;⁠`⁠)


そしてわたしは息子の高校受験のときに毒親となった。執拗にこどもに「勉強はしたのか?」「成績は上がったのか?」「結果が出なければ意味がない」と毎日毎日圧をかけ続けたのだ。


悪気があってやっていたわけではない。ただただ、心配だったのだ。遊ぶ暇があるなら死ぬ気で勉強しろ。死ぬ気で勉強できないなら勉強なんてやめてしまえ。と思っていただけだ。


そして、息子もストレスで自分の気持ちをコントロールできなくなってしまい、夏休みの期間を利用して距離を取ろうと思い、息子は祖父母の家で生活することになった。


それでもわたしは何も悪いと思わなかった。事実、勉強ができないし、やっていない。成績があがらないのであれば、意味がない。意味がないことをやるのは無駄でしかないから、受験やめたらどうですか?と思っていた。


わたしは常に成績優秀でこんなに成績のことで悩んだことがなかったから、息子の成績の悪さは怠けた結果、努力しなかった結果だと捉えれしまい、息子に寄り添ってあげることができなかった。


もちろん勉強が嫌いな息子は息子なりに勉強をし息子なりに志望校を決め努力していた。それを首席で高校に入学し新入生代表挨拶を行ったわたしと比較されても何も言い返せないし、そもそも比べらても困るのである。


でも、その当時のわたしはこどもの「出来不出来」や「得意不得手」は親の成績に直結すると思っていたのでこどもの意思を無視してコントロールしようとしていたかもしれない。


でも、ある日「毒親の正体」という本を読んで、これはまさにわたしであると自覚した。そして、こんなこどもにしてはいけないと強く思ったことだけは覚えている。


よかれと思ってサポートしてきたことも、助言してきたことも、息子からしたら大きなお世話でしかなかっただろうし、もしかしたら深く傷ついたこともあったかもしれないと思った。


そのタイミングでカウンセラーの先生から「息子さんも自分の機嫌は自分で取れるようにならないとね!」と言われた。「よかれと思ってお母さんが何でも手を差し伸べてあげるほうが楽だけど、そしたら息子さんは自分の感情をコントロールできない子になってしまうよ」と言われたのだ。


そのときわたしはハッとした。「わたしのようなおとなになってはいけない。自分で自分の感情をコントロールできるようになって欲しい」と強く強く願った。だから、わたしはその瞬間から息子の成長の妨げにならないようにしっかりしなければいけないと心に決め、きっちりと     線を引き息子から子離れすることにした。


わたしはこの決断のお陰で今ものすごく良好な親子関係が築けていると思っている。


成績のことも、学校のことも、わたしからは何も聞かない。でも、息子から報告があったときは、まず、勉強に取り組んだという事実を褒め、点数や成績は二の次にしている。そして、「もうちょっと取れたらよかったね!」「次はもっとできたらいいね!」などは決して言わない。だってそんなの本人が一番悔しいし一番思ってるはずだから。だから最大限に努力したことを「よく頑張った!えらいぞ!」と褒めるのみである。


その後どうするべきか考えることも行動することもあとは息子次第であって、親が先に口を出してしまったら、それは息子の考えた道ではなく、親が用意したレールになってしまう。息子が息子自身で軌道修正をかけながら進みたい道に進めばいいのだ。


わたしはそんなことも分からず親になり、毒親になってしまった。そして息子を苦しめてしまった。そのことに気がついたとき、わたしは息子に誠心誠意謝罪した。そして、それからは息子の気持ちを尊重し、息子の人生は息子のものでしかない、ときちんと一線をひいてとらえるようになったら全く衝突することがなくなったのだ。


心を入れ替えたことが伝わったのか、息子からたくさん話しをしてくれるようになり、寄り添ってくれるようになった。信じられないことに、成績も上がりだしたのである。


母の影響力はこれほどまでに大きいのかと思い知った。何も知らず何も考えず、毒親のままだったらと思うとぞっとしてしまう。


わたしは「毒親の正体」という本に出会い、自分を客観視することができたからこそ、息子との関係性を再構築することができた。この本に出会えたこと、この本を読んで素直に受け止められたこと、すぐ行動に移せたこと、すべてがうまく重なってわたしは毒親から抜け出すことができた。


この本に出会えたことに感謝している(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠