見た目は普通(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠


重度自閉症スペクトラムを患う

普通になれないわたしの奮闘記(⁠●⁠´⁠⌓⁠`⁠●⁠)


3日経っても

やっぱり衝撃から立ち直れない。


原因はこれだ。



先日衝撃を受けた本の裏表紙である。

悲しい気持ちで読み終えて
本を閉じたら顔をマジックで
塗りつぶされた発達障害の夫がいた。

思わず「っぁあああ!」と声を上げ
とっさにマジックを手でぬぐってみたが
もちろん取れなかった。

発達障害であるわたしは
全人格を否定されているような
気持ちでいっぱいで
涙があふれた。

恋愛して結婚してこどもが産まれても
全部全部なかったことにされる。

発達障害がある人は
まるで犯罪者かのように
存在ごと記憶から排除される。

「あなたなんていなければよかったのに」

それほどまでに
このマジックで消された
発達障害の夫に感情移入し
とてつもなく傷ついてしまった。

世の中には
カサンドラ症候群という症状があって
発達障害があることで周りを
苦しめてしまうのも事実だと思う。

でも、だからといって、
何をしても許されるのだろうか。

これはカサンドラ症候群を盾にした
立派ないじめであり差別ではないか。

それともただ復讐したかったのか。
計画的犯行なのか。

わたしにはよく分からない。

よく分からないけど
マジックで塗りつぶす必要が
本当にあっただろうか。
そこまでする必要があっただろうか。

もしも
発達障害をかかえる夫が
カサンドラ症候群になった妻と
心が通じ合わないと本をかき
妻の顔をマジックで塗りつぶしたら
大問題で大炎上するだろう。

「これだから
発達障害は人の気持ちがわからない!!」
と非難轟々だろう。

でも、逆は許されてしまう。

問題は、これが個人のブログではなく
正式に出版された本だということだ。

この本は大手の
KADOKAWA出版から発売されている。
本を出版するということは
著者がいて、イラストレーターがいて、
編集者がいて、編集長がいる。
おそらくもっとたくさんの人が
この本に関わっているはずなのだが
誰もこの裏表紙を止めなかったことだ。

誰ひとりとして
マジックで塗りつぶされた顔を
発達障害者当事者が見たら
傷つくのではないか?
これは人格否定ではないか?
障害者への差別ではないか?
と考えなかったということだ。

それとも発達障害者は
空気がよめないし
コミュニケーションもとれないから
感情もないと思ったのだろうか。
傷つかないとでも思ったのだろうか。
それともこれは発達障害者への
組織ぐるみの公開処刑なのだろうか。

わたしには分からない。

発達障害はサイコパスじゃない。
発達障害があっても感情はあるし
当然、傷つくし悲しむことだってある。


ここまでする必要、本当にあっただろうか。