治療には合併症がつきものです。某外科の先生は自分のオペが100%だと言い切るのですが、いままで100%でもこの後で何かが起きないとは限りません。手術室で完璧に終わっても病棟でトラブルが起こることもあります。でも、手術自体は成功だっていうことがあるのです。成功にも手技がうまくいった手技成功と完全に患者さん自身がよくなった患者成功というように種類があります。両者が食い違うことだってあるし。

心房中隔欠損のカテーテル治療では経食道超音波でみてから治療可能か不可能か決めるので成功率は高く98%は確保されています。なにかの理由で無理そうなら患者さんには、説明があるものです。
お受験の時に98%合格しますっていわれたら、普通は自分も合格だろうなと考えますよね?
受験は自分の努力で成功不成功が変わりますが、治療はDRの問題、あるいは患者さんの心臓の構造とか血圧とかそういった要因で予期しないことが起こる場合があります。
ただし、たとえば侵食のような合併症は危険因子が判ってきたのでずいぶんと減った印象があります。この2年間で国内の心房中隔欠損の治療で侵食はゼロ! です。でも脱落は、まだ起きることがありますが。。。

新しい器具も導入されました。。外科の治療はASDでは確かに99%以上成功します。でも、数年たってまた穴が開く場合だってあります。だれも統計を出そうとしませんが、次のぼくの患者さんは一度外科治療をやったのに数年して穴が再発してました。たまに、そういったことがあるって聞きます。どちらもほとんどうまくいくので、自分の周囲のDRを信頼するしかないんじゃないかなーって思います。。