平成13224日、AちゃんはT女子医大病院付属日本心臓血圧研究所病院(心研)に入院。心研では心臓手術のランクを4段階に分けており,心房中隔欠損症は難易度が最も低い手術に該当していた.手術前日に外科医瀬尾和宏は、歯科医師であるAちゃんの父親に対し,「心臓の心房を隔てる壁の穴を塞ぐだけの簡単な手術」と説明, 32日に手術がおこなわれた.手術は予定より2時間半遅れ、手術を終えたAちゃんは集中治療室へ戻ってきた。Aちゃんは意識がなく、顔が異常にむくんでいた。集中治療室の明香ちゃんのベッド周辺には多くの医師や看護師が取り囲んでいた。主治医は家族に対し、「人工心肺から離脱するのに手間取ったが、うまくいった」と説明。しかし術後2日目になっても意識は回復せず、父親は医師に説明を求めたが、「麻酔で管理しているので、意識がない」と繰り返すだけであった。手術から3日目、Aちゃんは意識を回復しないまま死亡した。


原因は人工心肺のポンプ回転を速く回しすぎたため貯血漕がいっぱいになりからまわり→脱血不能=循環停止=心停止 これが20分以上続いたためである。 しかしながら、現場での事実はさらに衝撃的であった。