自立活動の指導計画
活動1: 揺れを感じよう
目的: 感覚統合を促進し、身体の動きを楽しむことで情緒の安定を図る。
内容:
前後左右に揺れる。
速さを変えて揺れる。
活動2: ボールに親しもう
目的: 体の緊張を緩め、感覚を調整する。
内容:
大きなボールで背中や腕の緊張を緩める。
ボールの上に姿勢を変えて乗る。
活動3: 水に親しもう
目的: 水の感触を楽しみ、リラックスする。
内容:
プールで水の感触を楽しむ。
シャワーを浴びる。
活動4: 紙で遊ぼう
目的: 感触や音を楽しみ、創造力を育む。
内容:
新聞紙を破って感触や音を楽しむ。
チラシを使って遊ぶ。
活動5: 光で遊ぼう
目的: 視覚的な刺激を楽しみ、集中力を高める。
内容:
光を追視、注視する。
明暗や光の強さの変化を楽しむ。
活動6: 感触遊びをしよう
目的: 触覚を刺激し、感覚統合を促進する。
内容:
布やビニールなど様々な素材に触れる。
固形の物や半固形のものを触って楽しむ。
活動7: ボウリングをしよう
目的: 運動能力を高め、協調性を育む。
内容:
自分に合ったボールや道具を使ってボウリングをする。
ゲームをして楽しむ。
活動8: 粘土で遊ぼう
目的: 触覚を刺激し、創造力を育む。
内容:
粘土の感触を味わう。
粘土で簡単な形を作ってみる。
活動9: 温風・温水で遊ぼう
目的: 温感刺激を楽しみ、リラックスする。
内容:
身体各部や関節部位を温める。
温風・温水の感触を楽しむ。
活動10: 風船で遊ぼう
目的: 触覚と運動能力を高め、楽しむ。
内容:
風船に触れて動かす。
風船を押して楽しむ。
1学期の指導計画
4月: 新しい教室や学習活動に慣れる
内容:
教育活動全般で新しい場所でも、自分の机に慣れる。
学習活動の見本を事前に見せる。
5月: 新しいトイレや更衣室に慣れる
内容:
更衣室ではなるべく同じ場所で着替え、自分のロッカーを教える。
更衣室に慣れさせる。
6月: 教師とごみ捨てに行く
内容:
教師もごみ箱を持ち、見本を示して一緒にゴミ捨て場に行く。
7月: 集中して取り組める活動を見つける
内容:
パズル、カセットケース入れ、ブロック、型はめなどの教材を準備し、見本を示し促す。
2学期の指導計画
9月: 集中して取り組める活動を見つける
内容:
1学期と同様にパズルなどの教材を使い、見本を示し促す。
10月: 教師の言葉掛けで教室移動をする
内容:
教室移動ができる場合は誉める。
指示通りに移動できない場合は、名前を呼び、教師が先に行ってみせる。
11月: 集中して取り組める活動に取り組む
内容:
集中の持続する活動に取り組み、適度に休憩をとらせる。
12月: 質問を聞いて動作で答える
内容:
答えやすい質問をし、「はい」「いいえ」で答えられる質問をする。
日常の言葉に慣れ、質問に動作や挙手などで答える。
3学期の指導計画
1月: 集中して取り組める活動に取り組む
内容:
集中の持続する活動に取り組み、適度に休憩をとらせる。
2月: 質問を聞いて動作で答える
内容:
答えやすい質問をし、「はい」「いいえ」で答えられる質問をする。
日常の言葉に慣れ、質問に動作や挙手などで答える。
3月: いろいろな場面や場所、活動に慣れる
内容:
短い時間でもいろいろな場所で活動する。
これらの指導内容は、生徒が新しい環境に慣れ、集中力を高め、コミュニケーションスキルを向上させるために工夫されています。月ごとの進捗と評価を記録し、個別の進展に合わせて調整することが重要です。

自立活動の指導アプローチ
衝動性の管理
具体的な方法:
規則正しい生活習慣を身につける。
衝動的な行動に対しては、一旦停止し深呼吸を促す。
活動前に予測と計画を立てる。
行動調整と情緒の安定
具体的な方法:
安定した環境を提供し、予測可能なスケジュールを守る。
感情の表現方法を学び、適切に発散する手段を提供する。
定期的なリラックス活動(深呼吸、瞑想、ストレッチ)を取り入れる。
これらの方法を通じて、生徒が自己調整能力を高め、情緒的に安定し、日常生活や学習活動においてより良い成果を上げられるように支援します。

 

大分県立中央支援学校特別支援教育コーディネーター渡辺信一郎