私の母は、タケノコに対して厳格な決まりごとがあった。
厳格なというのは、大げさかもしれないが、それくらいの拘りだった。
母はタケノコが好きで、季節になるとよくタケノコ掘りに行った。
いつも行く農家は決まっていて、千代田村(現かすみがうら市)まで出かけた。
斜面に出ているタケノコをあれこれと指示して、私に掘らせた。
斜面なので結構、力が必要だった。
そんなことはお構いなしで、自分がいいと思うものを掘らせたのだ。
さらに、こんな遠くに出かけたのだから、あちこち見ながら帰って来ようとしてもダメだった。
それじゃぁ、先に遊んでから、タケノコを掘るというのもダメだった。
タケノコは朝一番で掘るものなのだ。
掘ったらすぐに帰るのは、タケノコは掘ったらすぐに茹でないとならないからだ。
どこかに寄ろうものなら、ソワソワと落ち着かなくなる。
どこにも寄らずに、真っ直ぐ帰って来るのが定番だった。
母が亡くなってから、タケノコ掘りに行くこともなくなったが、今日、新鮮なタケノコをもらった。
友だちのご主人が掘ってきたものを、すぐに茹でて、持ってきてくれた。
さっそく、混ぜご飯の具と、若竹煮を作った。
久しぶりに、美味しいタケノコを食べられた~!