今日はコカコーラ元社長で有名なドナルド・R・キーオの著書

 

 

いかにも薄っぺらそうなタイトルですが、著者がキーオであればそんなことはないでしょう。

早速10の法則を見てみると

1.リスクを取るのをやめる

2.柔軟性をなくす

3.部下を遠ざける

4.自分は無謬だと考える

5.反則すれすれのところで戦う

6.考えるのに時間を使わない

7.専門家と外部コンサルタントを全面的に信頼する

8.官僚組織を愛する

9.一貫性のないメッセージを送る

10.将来を恐れる

11.仕事への熱意、人生への熱意を失う

(11個ありますが。。。)

どれも耳が痛い話ばかりです。

ありふれた法則かもしれないけれどキーオが言えば豊富な経験からくる実例で、それぞれがいかに悪い事か興味深く教えてくれます。

例えば7.ではコカコーラが新コーラへの刷新を企画した際のこと。十分なサンプル数を得て、ブラインドテストでコーラの味を比較した結果、明らかに新コーラの方が数字が良いとの結果が出た。このほかにも当時競合したペプシに負ける要素(物流、ブランド等)を考えると味しか考えられないというデータを示され、キーオは新コーラの導入を決定します。

 統計学を使われた根拠のある数字に誰もが納得しそうなものですが、これでコカコーラは失敗。多くのコカコーラファンから苦情の嵐。キーオが電話を取ったある女性からは

「私のコーラをとってしまうなんて」と泣きながら訴えられます。

「この前コークを飲んだのはいつですか?」

「そんな事覚えていません。たぶん、20年か30年前です」

「だったらなぜそんなに悲しんでおられるのですか」

「お若い方、私が若かったときの記念の品をもてあそんでいるのです。それだけはやめていただきたい。コークがわたしに取ってどんな意味をもっているのか、お分かりですか。」

顧客が求めていたのはコーラの味ではなく、コーラというブランドそのもの。

従来のコーラをコーラクラシックとして残す事を決意し、それにより大幅な売上増となりました。

 

本当に第一線で活躍し続けたCEOのストーリーは刺激的だ。他の人の言葉の引用も興味深い。何度か読んで教訓にしたい。

 

特に私は4.について自分の行動を改めたい。必ず自分を批判してくれる人を近くに置き他の率直な意見を受け入れる。そうして自分の改善を促したい。