現実(を生きるための)逃避 | 風の向くまま気の向くまま

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"天国"なんてのは貪欲な人間の欲望だ。
"地獄"なんてのは無力な人間の僻み妬みの妄想だ。
"天国"に勝る幸せも
"地獄"に勝る苦しみも…
全てはこの世の中にある。by大和屋 鈴

本文は基本的に『ひとりごと』ですので、あしからず。


1番を決めろとか野暮なことを言われたら5部だと答えるけども


6部も捨てがたい…
ジョジョの血統と物語になにひとつ無駄なものなし!


─『ストーンオーシャン』の始まりに……
荒木飛呂彦    2008年刊行 文庫版1巻あとがき

普段は別にどうでもいいと思っているのに、何か急にある時期がやってくると、同じ物事に対して「やっぱりおかしい!」と妙に怒りがわいてくる。
「怒(ど)の季節」というのが自分の中にあるんだけど、「怒の季節」に対して「攻撃される季節」というのもある。

この間、親戚の前で、『近所の道路に信号があるんだけど、車のほとんど通らない時間帯でも「赤」になるのね。で、かつては「ま、いいや!」って、車が通らないからヒョイって無視して渡ってたのね。でも、そういうのって良くないかなと思って、最近はボケーっと「青」になるまで無視しないで、渡らない事にした。』って話を軽くしたら。突然。
「今時そんなヤツいないだろッ!」とか
「ムカつく、いい子ブッてんじゃあないの!?」だの
「目撃されてて2Chで書かれるからだろ偽善者!」とまで非難の集中砲火をあび始めた。やばい。

「攻撃される季節」がやって来た。

間違った事をしたり言ったりで攻撃されるのはしょうがないってのがあるが、なにもしてないのに。
ていうか信号さえ渡ってもいない。
これが「攻撃される季節」。
なぜかわけがわからず攻撃されてしまうのだ。
こういう時期がおとずれた時は、反撃なんかしようものなら、ますます攻撃されて痛めつけられてしまうので、ひたすら季節が終わるのを、花粉症の人が花粉が飛ばなくなるのを耐えしのぶように待つしか方法はない。
この季節は「反撃する事は最大の防御にはならないのだ。」

「ジョジョの奇妙な冒険」もついに6人目の主人公
─「空条徐倫」も─こんな「攻撃される季節」の中にあった。

彼女は小さい頃から、アメリカ合衆国のフロリダに住んでいたのだが、父親が日本の杜王町でとても忙しかったため、父親の愛をとても欲しがっていた。
でも、父親は不在の少女時代。
もともとタフでクールな血筋は受け継いではいるが、なんとなく不安でいっぱいの道を歩み始めた。
母親からは小言ばかり。
男の子に恋をし、「徐倫」はボーイフレンドの愛を信じた。
父親からもらえなかった愛と信頼を。
だが、その愛する気持ちがとんでもない世界へ徐倫を引きずり込んでいく。
空条徐倫はそこから「糸をほどくように」脱出できるのか?
そして、成長して行く事ができるのか?
それが「ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン」の主人公設定である。

以前、80年代に「ゴージャス☆アイリン」という「女性が主人公」の短編を、創作的冒険の動機で描いた事があるんだけれども、その時なんか妙に、こう……女性が自分の作品にしっくりとハマらない雰囲気がただよったので、長編にするのをやめにした事がある。
15年近く過ぎて、時代がなんか変わったような気がする。女の子でもパンチくらったり、指が吹っ飛んだり、ビルから突き落とされても、タフに行けそうな雰囲気の時代になって来た。

全ては父─空条承太郎の責任。
そして娘を救いに向かい、逆に娘も父の命を救出に向かう事によって、娘の心は成長していくのだ。
マンガの中でそういう主人公にチャレンジする価値はありそうだ。

血統とその志(こころざし)は男であろうが女であろうが受け継がれるものだから。

「ストーンオーシャン」とは「石(ストーン)」は
徐倫の意志、「海(オーシャン)」女性を象徴的に意味する。
もしくは「石でできた海」、この舞台である牢獄のイメージを意味する。



…………………。


あたしも名前を付けるわ
「ストーン・フリー」
あたしは…この「石の海」から自由になる…
聞こえた?
『ストーン・フリー』よ……
これが名前
そんなジョジョ6部がアニメ化だってさ✨
プリズンブレイクが流行るどころかアメリカで始まる前には完結してた6部
5部が無事にアニメ化されても
でもなぁ…
6部は大丈夫かなぁ?
なんて思ってたけど全部ぶっ飛ばしたニュースだったよ
放送されるまでは「予定」でしかないけど
まぎれもない「現実」だったと早く言いたいよ

どこぞの元・会長様の発言と思想で浮き彫りになった…いや…あぶり出された?個々の差別への認識と理解
元から並列化されることなんてなく
共通認識だとか常識(?)なんてものにしたいんだとしたら、どこからどこまでを理想としてるのかがサッパリ不明だし歩み寄りではなく極端に偏った思想の人間を排除したい世の流れ
そんな「女性差別」が騒がれる今だからこそ意味があるというかなんというか…
ジョジョのアニメ化は原作に忠実で愛情が注がれたコンテンツだから、この6部がアニメ化ってのはチャレンジだなぁと思う
傷ついたり痛めつけられる女性
なにより牢獄の囚人達がメインの物語だからなあ…
5部のマフィアも大概だったけど…
いや…4部も平和な町に潜む殺人鬼だし…
でもキッチリしっかりアニメ化したし
そう考えると別になにも心配しなくても大丈夫な気がしてきた
僕がまだ高校生だった頃に連載が始まって卒業して働きだした頃に終わった00年~03年という
「ジェンダー平等を実現しよう」とか目標を掲げている現在と比べれば超絶過去の、昔話のようになってしまった時代に描かれたマンガではありますが名作は時代に左右されないので問題なし!

過去は過去
今は今
マンガはマンガ
現実とは違うっていう線引き
余計なことで騒がれたり盛り上がったりしませんように🛐
大事なのは様々な差別
その過去と現在の違いを把握して
人の数だけある真実じゃなくて事実を認識して
そこから理解を深めることをやめないこと

…まだ何も起こってもないのに余計なことを考えてしまうのは世の中が悪いのか自分が悪いのか

考えるまでもなく自分が悪い。



─徐倫のことを考えると
─勇気がわいてくる
これこそが「思い出」なんだ………
これが「知性」なんだ

ファンが祝うのは当たり前!
祝福しろ