5月8日の毎日新聞の記事によると,三菱自動車は四半世紀に渡り3つの不正を行っていたことが分かった.

 

その中でも最大の不正は,燃費性能の基礎データ「走行抵抗値」の計測を,国指定の「惰行法」でなく「高速惰行法」で行っていたことである.

 

「惰行法」と「高速惰行法」とは何か?

 「惰行法」とは,時速が10km落ちるのにかかった時間を計測することで走行抵抗値を算出する方法であり,日本のほかヨーロッパなどでも採用されている.

 

それに対し「高速惰行法」は1秒ごとに時速がどれだけ小さくなったかを計測する方法であり,同社のほかアメリカで採用されている.

 

この2つの共通点は,車のギアをN(ニュートラル)にして,どのように減速するのか計測する点である.

 

なぜ国指定の計測方法を採用していなかったのか

同社が「高速惰行法」を採用していた正確な理由は明確ではないが,他メーカーは,計測時間の短縮によるコスト削減が目的であったのではないかと推測している.

 

この背景には,2000年のリコール(自動車に不備・故障があった場合に国交省に届け出ること)隠し問題によって同社の経営が悪化したということがあり,同社はコスト削減に力を入れていた.

 

同業界からはコスト削減の意識が高いというイメージが根付いている.

 

意図的なデータ改ざん 

しかし,計測方法の不正だけでなく,明らかな悪意のあるデータ改ざんも発覚した.

 

2013年以降に発売された「ekワゴン」「eKスペース」など,合わせて62万台.燃費をよく見せるために意図的なデータ改ざんをし,燃費性能の水増しは5~10%程度とされている.  

 

同社は今後の対応として,①燃費の再計測,②購入者が余分に負担したガソリン代などの補償 を検討している.

 

【持論】

2000年のリコール隠し問題をはじめ,大企業がさまざまな不正を繰り返しても倒産に追い込まれにくいのは,やはり絶大なブランド力が影響しているからだと感じた.

 

たとえ大きなデータ改ざんが発覚しても,消費者は「でもまあミツビシ有名だし,いっかあ」となあなあにしてしまう傾向があり,小売業者もそれを見込んで同社の製品を扱い続ける構図が生まれる.

 

このケースから,消費者が企業に求めているのは,今まで通りのものを使い続ける「恒常性」と「ブランド力」であると感じた.

 

引用先: Yahooニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160508-00000005-mai-bus_all