今回は利益の必要性について見てみましょう。
近江商人の格言に
「入るを量りて、出るを制す」
とありますが、これが商売の本質です。
この意味は、「入るを量りて」
つまり「お金の入る額を計算する」と言う意味です。
「出るを制す」ですが、これは「入る額の枠内で出る額
を制限する」つまり「出費をコントロールする」と言う意味ですね。
入る量より出る量が多ければ、出費超過で借金しなければなりません。
そうなると商売は苦しくなるので、入る量の枠内で支出を賄いなさいと
言う、戒めの言葉です。
ここで、「入る」と言うのは簡単に言うと「売上」の事です。
「出る」と言うのは「費用」の事です。
売上-費用=利益
つまり、利益が出てないと商売は成り立たないと言う事です。
(※ここでは売上=入金 費用=出金と単純化して述べています)
先ほど、これは近江商人の格言と言いましたが、実は古くはもっと以前、古代中国
の儒教の書で五経のひとつの「礼記(らいき)」が元々の語源です。つまり何千年も
前から伝わっている格言なのです。
ごく当たり前の事ではないのか?と思われるかもしれませんが、
実はこの事を正確に理解している商売人(事業家)の方は悲しいですが、
誠に少ないと言うのが私の実感です。
その事は統計にちゃんと出ております。
日本の法人(会社)企業261万社の内、実に70%が赤字(利益が出ない)なのです。
つまり利益が出ている、いわゆる黒字企業は僅か30%なのです。
もちろん、この中には利益の大切さを十分わかっていて、一生懸命に利益を
出そうと思っていたが、どうしても出ないと言う企業が沢山ある事は事実です。
しかし、「いかに利益が大切か」をそれ程思っていない企業がかなり多い事も
事実です。しかもこの利益意識のなさは「小規模企業」になればなるほど多く
なっています。
これには、以下の理由が考えられます。
①会社が小さければ、個人の財産と会社の財産の分離(所有と経営の分離)
が出来ていなくて、少々赤字になってもダメージが少ないので、実感としてそれ程
ないとから。
②また上記の格言をそもそも知らなかったり、また何となくわかっていたとしても
「当たり前すぎて見過ごしてしまう」から。
③利益と言うと直ぐに「税金」と言う発想が身についてしまっていて、どうしても
税金を避けようとする行動に出てしまいがちであるから。
④実際、会社が小規模であればある程、経営自体に対する意識が希薄で
あり、かつ「規模の利益の問題」で小規模であれば損益分岐点を超える利益を
出すこと自体がそもそも難しいと言う問題もあるから。
⑤また①③との関連もありますが、会社の設立目的自体がそもそも節税対策(合法
的を前提として)のために使っていて、そのために敢えて利益を出さないという場合
もあるから。
しかし、どのような理由があるにせよ、この「入るを量りて出るを制す」が、商売
(経営)の基本だと言うことは、古今東西、未来永劫変わらない原則でしょう。
ここで利益と言うものは、事業活動の結果として企業がお客様から手に
入れる金額(売上)と、費用と言う事業活動を行うために出て行く金額と
の差額だから大切なのです。
つまり、経営にあたっては、売上を大きくするだけではダメで、それ以上に大きな
費用がかかってしまっては利益が出ずに事業として成り立たないし、またいくら費
用を小さくしても売上が上がらなければ、事業として成立しないと言うように、売上と
費用の両方をバランス良く考えなければならないと言う事なのです。
そのバランスのバロメーターが「利益」であって、だから必要なのです。
つまり利益は「経営を継続」させるために必要だと言うことですね。
あの、P・F・ドラッカーも言ってますね。
「利益は未来のコストである」 と。
だから必要なんです。
何となくお分かり頂けたでしょうか?
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