安倍総理大臣によるアベノミクスと呼ばれる

経済政策が発動して丸3年が経過しました。



アベノミクスとは

①大胆な金融政策

②公共投資

③成長戦略

の3つの政策が柱となっている為に「3本の矢」と呼ばれます。


この3本の矢の内、この政策をリードしたのは

①の大胆な金融政策と呼ばれる、


「日銀による量的・質的金融緩和(異次元緩和)」です。


これは政府が発行する国債を年間50兆円(その後80兆円)

の割合で日銀が買い受けてその対価として大量のお金を市場に

供給することによって、物価を2年で2%上昇させ、これにより

デフレを脱却するとともに、経済を活性化させて、株価を上げ、

GDP(国内総生産)を押し上げると言う政策でした。



一時は物価も1%上昇しましたが、原油安と中国経済の減速等

によって最近はゼロ近くに留まっています。



一時的な効果はあるように見えました。
株価は8千円台から一時は2万円まで上昇、約250%上昇しました。

為替も70円台から~一時は120円台と150%以上上昇しました。


しかしながら、実質GDPは2012年の519兆円から、

2015年の529兆円と僅か1.9%しか上昇していません。



株価が上がっているのに実質GDPが上がらないのは

株価の上昇は実はバブルだったのです。



一方失業率は下がりました。


失業率が下がっていると言う事は、働く労働者の数は増えたと

言う事です。それにも拘わらずGDPが上昇しないのは、労働者

の生産性が下がっているのです。



実際に賃金が上がらず、労働者の増加はほとんどが非正規雇用

で、正社員の数は殆ど増えていません。




賃金の高い正社員が増えずに非正規労働者ばかりが増えれば、

賃金も上がらなければ、消費も増えません。



GDPの内、消費は60%を占めますので、消費が増えなければ

GDPも上昇しない訳です。



結局アベノミクスによる大胆な金融緩和のキーポイント

は実質賃金(物価上昇分を差し引いた賃金の上昇率)

が上がるか上がらないか?だったのですが、



実質賃金を上げる為には、物価上昇分以上に賃金が

上がらなければなりません。



2014年がチャンスでした。

この時に誤算だったのは、思った以上の賃上げがなされず、

代わりに消費税が3%上がった事です。



そりゃそうです。企業経営者もバカではない。

賃金を上げないのはこの好景気が今後も続くのか?

わからないからです。



それに賃金には下方硬直性があります。

一旦上げると下げられない。



正規ではなく非正規が増えたのも、この賃金の

下方硬直性があるからです。



非正規なら賃金上げても、悪くなれば切れますから。



消費税は政権公約した事と将来の財政規律のために

どうしても上げなければならなかったのですが・・・
タイミングが悪かった・・・



この消費税が3%アップした事で消費が

一気に冷え込みました。




また翌年の、2015年には世界的な原油安によって

輸入原油が下がった事による物価下落がさらに響きました。



現在も株価は1万5000円台

為替は108円位で推移しています。







アベノミクスは、結局は金融政策によって物価を上昇させ、

経済を上向きにさせている間に、公共事業と成長戦略

によって一気に経済を好循環に持っていくと言う大胆な

政策でしたが、肝心の金融政策が予想通りに機能せず、

その結果、賃上げが出来ない為に消費が低迷したままで、

さらに当初勢いのあった公共事業が息切れしてくるとともに、

経済も息切れして来ました。



最後の成長戦略は、そもそも遠い将来の夢物語(実際

やれば出来るのでしょうが、固い岩盤があるので)であり、

予想通り?、いまだほとんど実現しないままに現在に至る

と言う事です。





アベノミクスを成功か?失敗か?のどちらかに分類

するとすると現在のところ、失敗でしょう。




3年たっても物価もGDPも上昇させなかったからです。

しかも、副作用として日銀に国債が積み上がってしま

た事です。




最大の問題は今後の出口戦略です。



アベノミクスの異次元の金融政策のお蔭で日銀には

400兆円近くの国債が積み上がっています。



これを例えば日銀が一挙に全部売るとすると一気に

国債は暴落して金利は急上昇。


国家は破綻、ハイパーインフレが起こります。

ですから売れないのです。




しかし、いつまでも買い続ける訳には行きません。


国債発行額は年間30兆円余りですから、80兆円買い増しを

続けると、やがてはなくなるのですが、そこまで行かなくても、

現在、政府国債発行残高の1000兆円の内、50%超である

500兆円を日銀が超えるとすると、この当たりから経済に少し

づつ異変が出てくるのではないかと思います。


あくまでこれは仮説ですが。



今400兆円弱ですから、80兆円も買い増しを続けるとすると

1年足らずです。



日銀は政府から独立している中央銀行です。



日銀の役割は物価を安定させるために、

適切な貨幣量を市場に供給する事です。



その貨幣の担保となるものが国債ばっかりだったら

どうなるでしょう?(国債を大量購入する以前は

これが金やドル等でした)



貨幣そのものの信任がなくなりますよね?

そうなると貨幣の価値がなくなる⇒インフレです。



このまま行くといつかそうなります。





ですから日銀は今後は買い増しのペースを下げる

でしょう。



では世の中に出るベースマネーも減る。

と一時的にデフレに逆戻りの可能性があります。




また日銀が、もし追加で買うのをやめて、政府の赤字国債が

このまま毎年30兆円追加発行されると、国債は市場に溢れます。



今はマイナス金利です。



このままでは誰も買いません。


国債が 供給>需要となると、国債価格は暴落して、

金利は急上昇。


例えば政府国債残高1000兆円に金利が

0→5%上昇すると、利払いは50兆円に

なります。



毎年の国家予算は100兆円です。

利払い50兆円になると、いつもの30兆円に

加えてさらに国債を50兆円さらに追加発行しなければ

ならなくなります。

でないと、予算が組めなくなります。



80兆円国債発行・・・恐ろしいですね。




ところで国民金融資産は現在約1600兆円です。




国債発行残高(現在1000兆円)

が国民金融資産(1600兆円)に追いつくと、これまた危ない

と言われています。



1600兆-1000兆=600兆



600兆÷80兆=7.5年



因みに今のペースだと

600兆÷30兆=20年






どっちに行ったとしても、



何れにしてもいつかは限界が

来るのですが・・・・




今となってはこれを1年でも遅らせる手を打つ

しかありません。



この意味からも

日銀は国債の追加購入をもはや止められません。




国債発行の受け皿がなくなるからです。





ところで、現在の状態は法律(財政法第5条)で禁止されて

いる日銀の国債直接引き受けと実質同じ状態です。



何故、これが戦後法律で禁止されたかと

言うと、これを認めると際限のない国債発行

が続いて、行きつくところは国家破綻だからです。




でも、今は正にこの、

「いつか来た道」を突き進んでいるのです。




これを救う手は、財政規律を重視して

財政を縮小均衡させるか、GDPを拡大させて

税収を確保して、財政を拡大均衡させるか、

しかありません。

どちらを取るにしても、財政を均衡させて、国債発行

を減少させて、何れは止めなければなりません。





アベノミクスは後者のGDPを拡大させる政策

なのですが、その金融政策が日銀による

大量の国債引き受けと言う「禁断の果実」 

を食べてしまうものだったのです。



最大の問題はここにあります。




今後はGDPが何らかの政策効果で上昇しない限り、

このままで行くと国債はいつか暴落します。




財政破たんとハイパーインフレです。





では今後の政策として何が選択できるのか?

と言うと、やはり公共投資と、規制緩和や減税等の

成長戦略・・・によって過去の殻を破ってGDPを大きく

する。



これしかありません。



もはや。





一体、間に合うのか?




国債の限界とのイタチごっこになります。



どっちが早いかですね・・・・。



考えるだけで恐ろしいですね。




安倍さんと黒田日銀総裁はえらい事を

やってくれましたね。




でも国民が選択した事ですから

今更、仕方ありません。



これは祈るしかありません。






結論として



もし、今後も成長戦略が実を結ばなくて

失敗した場合・・




今後国民一人一人は、これから迫りくる

危機に対して、各自自己防衛で防ぐしかないかと

言う事です。



で、失敗するかしないかは

わかりませんが、その確率は高いと言う事です。





結論はこれです。






国民は是非、危機に備えて、

情報と知識を蓄えて、出来る範囲で、

早めの手当てをしておいた方が良いと思います。









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