前回は、社長は「自利利他」の精神が
なければならない・・と言うお話をしました。
「利他の心」
これと自転車操業との関係ですね。
では、今日は、これについて述べましょう。
会社は誰の為にあるのか?⇒他人の幸せの為にある。
自分の為ではないのです。
と言う事は、会社は潰してはダメなのです。
会社を登記した時点から、会社と言うのは自分のものでは
ないのです。「公」(おおやけ)のものなのです。
ですから会社を潰しては社会に迷惑をかけます。
具体的に誰に迷惑をかけるのか?
①お客様⇒ひいきにしていた、頼りにしていた商品・サービスを使えない。
②従業員⇒生活の基盤を失う。失業する。
③仕入先・納入業者・外注先⇒大切なお客様を失う。
④株主⇒出資した資金を失う。
⑤銀行・債権者⇒貸付けた資金を失う。
⑥国・地方公共団体
⇒税金・雇用保険・社会保険が入らない。
⇒代わって失業者の対策をしなければならない。
⑦その他・・・
会社を潰すと言うことは、ざっと挙げただけでもこれだけの迷惑をかけるのです・・
これだけでわかりますよね。
会社を経営すると言う事は、大きな社会的責任を伴っているのです。
だから会社を一旦起業したからには、簡単には潰してはいけません。
ではどうしたらよいのか?
会社は何で生きているでしょうか?
売上ですか?
いいえ!
利益?
そうなんです。
会社は 「利益」で生きているのです。
これは かの世界最高の経営学者(経営コンサルタント)
ピーター・F・ドラッカーも言ってますね。
「利益とは将来のコストである」
と。
意味が難しいですね・・・
この意味はつまり、
「利益が出ないと会社には将来がない」 と言う事なんですよ。
そうなんです、会社は売上で生きているのではありません。
もちろん、大本(おおもと)は売上ですが、売上が挙がっても
利益が出なくなれば、やがて会社はつぶれるのです。
※この利益と言うのは「当期純利益」の事です。税金を
払った後の利益です。
もうちょっと正確に言えば、
利益が今期出なくても、直ぐには潰れません。
会社が潰れるのは資金がなくなる時です。
長期的には、「利益=資金」 となるのですが・・
しかし、現実には、利益と資金はその計上のタイミングにより
ずれてきます。
では利益と資金の関係は具体的にはどうなのか?
ケースとして4つあります。
①利益出た(黒字) が 資金はある ⇒潰れない
②利益出ない(赤字) が 資金はある ⇒潰れない
③利益出た(黒字) が 資金はない ⇒潰れる
④利益出ない(赤字) が 資金はない ⇒潰れる
この中で、①の状態だけが健全です 黒字で資金あるケース
②は今期は大丈夫ですが 赤字が続くといずれ④になり潰れます。
先ほどの話はこの事を言っています。
③は黒字倒産と言って、利益が出ているが資金(キャッシュ)
が不足する場合
例えば得意先が倒産して売掛金が回収不能になって、それを
あてにしていた資金がなくなり、倒産するケース等があります。
これは会社の財務の体質と与信管理の甘さからくるものなの
で事前に専門家の手によって改善されれば防げるケースです。
これで言うと①以外は全部失格
③ ④は潰れてますからもちろんダメ
じゃあ②はどうでしょうか?
②のケース
利益出ない(赤字) が 資金はある ⇒潰れない
このケースはまた2つのケースに分かれます。
1) 例えば今期は売上が下がって、経費を切り詰めたにも
かからわず、どうしても赤字になってしまったが、過去の
蓄積の資金や借入残があるためまだ間に合うケース
2) 今期は通常だと利益が出ているが節税対策等で赤字に
したケース
1)は今期はどうしようもありません、何故赤字になってしまった
か?良く検討して来季の対策をとる必要があります。
2)問題はこの2)です
中小企業で以下のような考え方をされている方が結構います。
「赤字にすれば、税金を払わなくてもよいし、資金が何とか
もつんだからそれが一番いいや・・・・」
こう考える人・・・
読者の中にも賛同されている方ありませんか?
私からすれば悲しいですね。
もっと悲しいのは専門家にこう指導する人がいる事です。
これって一体どういう考え方か?
赤字にして税金払わなけりゃいい・・・
これって実際は利益が出て儲かっているのに
社会に還元しない・・・自利を優先する考え方
ですね。利他の精神に反します。
会社は先ほども言いましたが、会社は登記した時点から「公」
のものなのです。だのに利益を社会に還元せずに赤字にしちゃう。
この考え方は、そもそもが間違っていると、私は思うのですが
さらに、まずい事に経営上においても困るのです。
つまりこういう事です。
赤字になる⇒法人税は払わなくてよい⇒しかし構造上
法人税を払わないと⇒会社にお金が残らない⇒しかも
借入金の元本も払えない。
このような仕組みになっているのです。
つまり
『赤字にすると、会社の資金は減るのです』
と言うことは
②の、利益出ない(赤字) が 資金はある ⇒潰れない
と言うケースは、これを続けるとやがて
④の、利益出ない(赤字) が 資金はない ⇒潰れる
と、なるのです。
潰れる前には自転車操業になります。
そしてやがて資金が欠乏して潰れる。
つまり 会社は「自利の心」が優先して
「利他の心」 がなくなると、
税金を払いたくなくて赤字にする傾向があり
赤字になると資金が減って行き、
次第に自転車操業になって・・・・やがて潰れる。
と、言う事なんです。
これが、「利他の心」と「自転車操業」の関係なんです。
はい、ではまた次回です。
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