【閃き】ここにいる | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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 2006年、秋川雅史さんの『千の風になって』が一世を風靡しました。もとはと言えば、新井満さんの仕事なのだとか。

「私のお墓の前で泣かないでください―。米国に伝わる作者不詳の詩を翻訳、作曲し、自身でも歌った「千の風になって」。大切な誰かを失い、悲しむ人に「死者の声」を届け、多くの人の心を癒やした名曲を世に送り出した新井さんが、静かに人生の幕を閉じた。新井さんが同曲を手がけたのは、妻を亡くした友人のため。自ら歌った私家版CD30枚を2001年に作ったところ、詞が話題になり、秋川がカバーして2006年のNHK紅白歌合戦で歌い、人気に火が付いた」(2021年12月5日、サンスポ)。

 お墓に私はいない、というこの歌を、当時幼かった子どもたちも歌っていました。なぜ思い出したかといえば、先ほどNHK-BSで放送されていた『世界の居酒屋』という番組を見たから。イタリアのボローニャにある居酒屋が紹介されていました。

「舞台は店主が座ったまま動かない大衆食堂。ほんのたまに動けば店内に歓声が上がる。ボローニャといえばもちろんミートソースパスタ。この店のお肉ゴロゴロパスタは絶品。そしてカロリー万歳なラザニア」(NHKアーカイブズのホームページより)。

 ご両親が開いたお店を引き継いだのが今の店主です。その動かない店主が語っていました。「ここに座っていれば、父や母の姿が見えるんだ。父と母はお墓ではなくこの店にいる」と。

 労働者に、安くて美味しい料理を提供しようと大衆食堂を開店したご両親。「そのお店を自分がなくしてしまうのは許せない。昔のまま、維持していきたい。そうすれば新しいものになると信じてるんだ」。

 逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房)を読みました。狙撃兵を育成する教官が生徒に訪ねます。「お前は今どこにいる?」。狙撃の位置と距離を測る訓練の中ですが、この問いが最後の最後にも登場します。そして、主人公が答える。「私はあなたの側にいます」。

 大切な人はどこにいますか。大切な人のために、自分はどこにいますか。森山直太朗さんは『優しさ』という歌の中で歌っています。本当の優しさはいつも近くにいることではないと。物理的に近いことが、精神的に近いとは限らない。どうすれば近くにいることができるのか。誰かにとって「ここにいる」ことができるのか。歌や本や居酒屋に、そしてどの世界にも共通して流れている問いかけだと思います。




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