【閃き】やめるという決断 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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こんにちは。
税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。

 高校から大学にかけての頃、服を買うと言えば、近所にあるイトーヨカドーでした。関西1号店の堺店で、高校生になる前後に開店。何かを買うだけでなく、暇なときはふらっと立ち寄ることもあり、近所に大型店ができたことを、しかも関西初として地元が選ばれたことを喜んだ記憶は鮮明に残っています。

 もう40年近く前の話で、月日は移ろい、その店は12年前に撤退。今では普通の(何が普通かはさておき)スーパーになっています。今住んでいる京都府宇治市の六地蔵店も6年前に撤退。月に1度訪ねる東大阪の顧問先近くにある東大阪店も4年前に撤退しました。縁のある地にあるお店はことごとく撤退しているので、まだ関西にあるのだろうかと探してみると、大阪府に4店、兵庫県に3店のみのようです。

 東京都27店、神奈川県29店、埼玉県19店など、中心は関東地方。果たして、利益は出ているのだろうかと思いますが、きっと出ていないのでしょう。「ヨーカ堂の事業縮小は続いた。そこに問題点がひそむようになった。セブン&アイの業績はコンビニの成長力に覆われ、強く映る。しかしヨーカ堂はセブンイレブンと報酬体系も採用もバラバラ。独自の経営を守り、持ち株会社のトップが厳しく言うだけでは容易に動かなかった」(26日、日経)。

 赤字である。では、なぜスーパーを手放さないのか。祖業ということもあり、コンビニとの相乗効果もあるのでしょう。「グループの食品スーパーと統合し、コンビニと二刀流を目指すとしているが、海外のファンドにはわかりにくい。21年に米スピードウェイを買収し、日米で強力なコンビニ店舗網を備えた。赤字のスーパーを切り離せば、収益力と時価総額は上向く。なぜ分からないのかという感じだろう」(同)。

 開店した店を撤退する。いったん掲げた看板を降ろす。あるいは他人に譲渡してしまう。最初の思いが強いほど、事業への愛着もあり、撤退という決断は難しいのだと思います。税理士の顧問先である町の小さな店でも、ヨーカ堂ほど図体が大きくなった組織でも変わりません。「まさに過去をもつ経営陣と、今をみるファンドの時間軸に大きな溝が生まれている」(同)。

 何かをやめるという決断は、いつでも、どこでも、誰にとっても、難しいもの。でも、やめてみたら何のことはなかった、という経験は、日常生活の中にあふれていると思います。

 固定電話をやめた。FAXをやめた。ブログをやめた(やめていません)。ビールをやめた(毎日ではなくなった)。朝のお菓子をほぼやめた。事務所らしい事務所をやめた。夏のネクタイはやめていない(やめたい)。まあ、でも、自分の話なら簡単なこと。雇用や地域や過去の経緯を考えれば、簡単な決断ではありません。何をするか、何をしないか。その決断を見つめ続けたいと思います。




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