【閃き】簿記の知識 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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 1か月に渡り、日本経済新聞『私の履歴書』に連載してきたJR九州相談役の唐池恒二さん。社長を退任し、会長になった61歳のとき、一念発起して簿記3級の試験を受験したそうです。

「「社長経験者がいまさら簿記を学ぶようでは、JR九州は大丈夫か」と冷やかす声も後に届いたが、動機は2つあった」(30日、日経)。

 その1つが、経理部門の経験がなかったこと。「一応社長をしていたので、できあがった財務諸表を読み解くことはできる。しかしその数字がどうやってできたのか、過程が今ひとつしっくり理解できず、もどかしい思いをしていた」(同)。

 簿記は、1つ1つの取引を積み上げていけば、最後は財務諸表が完成します。複式簿記なので、必ず貸借は一致する。取引記録が残っているので、後から検証することも可能。目に見える資産の裏側に、目に見えない負債があることも分かる。経営だけでなく、生きていくうえでも必須の考え方を学べる教養だと思います。

 無事簿記3級に合格した会長は、おそらく相性の良さを感じたはず。「私には「理由」を考える癖がある。街を歩き看板や広告に目が行った時は「なぜ今、自分はこれに視線が止まったのか」を自問自答する」(同)。

 私の場合、この発想を教えてくれたのが読書でした。問いの次元を繰り上げるというのか、目先で起きていることの背景を考える癖が身に着いたと思います。「映画や読書、街歩き、旅など、一見仕事に関係がないような時間の中にこそ仕事に生かせる学びがある」(同)。

 だからといって、何か学びを得ようとして映画を見る必要はありません。知識を得ようと計算して本を読む必要もない。大事なことは、「好き嫌い」に任せることでしょう。結果的に学びがある場合もあれば、ない場合もあり、忘れた頃に人との会話の中で「そういえば」と思い出すこともある。

 オンとオフを区別せず、好き嫌いに任せて、好奇心を持ち続けること。すべてはつながっていて、何がオンになるか事前に分かるものでもない。「無駄」「意味がない」といった言葉を聞くと、「もったいないなあ」と思ってしまいます。そんなに急いで結論を出さなくてもいいのにと。

 ちなみに、唐池さんが簿記3級を受験したもう1つの動機が『帳簿の世界史』を読んだことなのだとか。この本、線を引きながら読んだことを覚えています。事務所引っ越しのダンボールに入っているはず。今日、少し引っ張り出してパラパラ見てみようと思います。




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