【対話】家族をつなぎとめるもの | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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こんにちは。
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 もう15年以上も前のこと。ある人が、家族をつなぎとめているものは何か、という話の中で、「金、子ども、世間体」と語ったことがありました。そのときは、うまいこと言うなあと思って笑っていたのですが、最近、それなりに年齢を重ねてきたからか、笑えなくなってきたような気がします。

 同級生に会うと子どもの話になる世代ですが、早いところだともう独立して働いている。ということは、もう10年もすれば、「子ども」という要素は薄らいでいくでしょう。「世間体」にしても、熟年離婚が珍しくない時代です。残るは「金」ですが、現実問題として重要であることに間違いありません。しかし、それだけなのか。それだけでいいのか。

 詩人の山尾三省さんが琉球大学で行なった講義を記録した『新装 アニミズムという希望』(野草社)を読んでいます。何せ5日間、90分×3コマ×5日=22.5時間分の講義ですから、本にすると400ページ超。水、土、ついの栖(すみか)、家族、経済、科学の進歩、時間、などなど。詩や歌や俳句も交えながら根源的に訴えかけてくるものがあり、講義を聞いているかのように読み進めています。

 いくつもの詩が出てきますが、中でも「夕日」という詩の書き出しを引用しておきましょう(前掲書、P.101)。

  一日の畑仕事を終えて
  妻とお茶を飲んでいると
  右の後頭部が妙に明るかった
  振りかえってみると
  山の端に今や沈もうとしている太陽が
  神の瞳のように明るく輝かしく そこにあるのだった
  <ああ いい夕日だな>と私はつぶやいた
  <そう いい夕日>と妻は答えた
  …(後略)…

 朝、家の近所を走っていると、散歩しているご夫婦によく出会います。一緒に歩く。一緒にお茶を飲む。一緒に夕日を見て「いい夕日」と語りあう。こういう時間がないと、一緒に生きている実感が得られないのではないでしょうか。

 高校にしても、大学にしても、古くからの友人との時間が楽しいのは、1つに、バカ話ができること。1つに、昔話ができること。そして、もう1つに、刻んできた時間を材料にして、深い話ができることではないかと思います。家族をつなぎとめる4つ目の要素として「時間」を大切にしていくにはどうすればいいか、考えなければなりません。




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