【解説】住民税の納付 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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 個人の住民税を納付する。

 会社員など、どこかに勤めている人にとっては、
 会社に「特別徴収」される形での納付が原則です。

 会社が給与を支給する際に住民税額を徴収。
 翌月10日までに、会社から役所に納付する方法です。

 今でいえば、
 平成29年の所得金額をもとに、平成30年分の住民税が決定され、
 平成30年6月から翌年5月までの1年間で徴収。

 住民税が「1年遅れ」と言われるのは、
 昨年の所得金額をもとに納付するのが今年だからです。


 特別徴収でない場合、
 住民税は個人が自分で納めます(普通徴収)。

 この特別徴収と普通徴収。
 どちらかを選択できるわけではありません。

 原則は、特別徴収。

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第321条の3 (給与所得に係る個人の市町村民税の特別徴収) 

 市町村は、納税義務者が前年中において給与の支払を受けた者であり、かつ、当該年度の初日において給与の支払を受けている者である場合においては、当該納税義務者に対して課する個人の市町村民税のうち当該納税義務者の前年中の給与所得に係る所得割額及び均等割額の合算額は、特別徴収の方法によつて徴収するものとする。
――――――――

 例外が、普通徴収。

――――――――
第321条の3 (給与所得に係る個人の市町村民税の特別徴収) 

(上の続き)ただし、当該市町村内に給与所得者が少ないことその他特別の事情により特別徴収を行うことが適当でないと認められる市町村においては、特別徴収の方法によらないことができる。
――――――――

 では、特別の事情とは。

 よくあるのが、以下のような事情です。

A、退職者または給与支払報告書を提出した年の5/31までの退職予定者
B、給与が少なく、個人住民税を特別徴収しきれない者
C、給与の支払期間が不定期のもの(例、給与の支払いが毎月ではない)
D、他から支給される給与から個人住民税が特別徴収されている者(乙欄適用者)


 今、市町村では特別徴収の徹底を図っています。
 会社にとっては、事務手続き負担が大なり小なり増えることに。

 一方、自治体の監査をしていると、
「特別徴収の徹底により納付率上昇が見込まれる」という話が出ることもあり。

 特別徴収という制度1つとってみても、
 どちらから見るかによって、制度の評価は異なります。

 どちらを見る目も失わないようにしたいものです。




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