早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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毎朝4時起き、スポーツと読書が大好きな税理士/公認会計士がお送りする税務・会計に関する本業ブログです。
トピックスやふとした疑問から、税務・会計の話題を毎日お届けします。

皆さま、こんにちは。
税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。

 大昔も大昔、遥か昔に『集中力』という本を読んだことがあります。それこそ受験時代に、なかなか集中できない、というよりもすぐ雑念が浮かんでくることに辟易していました。藁をもすがる思いで読んでみたのですが、当然、集中力が増すことはなかったように思います。

 その後、集中力のことを考えることは諦めました。高めようと思って高まるものではない。ふと後から「今、めっちゃ集中してたやん」と気づくものなのだと。雑念が生じても、好きなだけ暴れさせる。別の本で「雑念を消そうと考えることも雑念だ」と教えてもらったことで、我が意を得たり。

 経験的に気がついたのは、集中しなくていいことや集中したくないことに向き合っていると、集中力は発揮されないということ。つまり、集中力は、あるかないかという「有無の問題」ではなく、集中しようという意識が消えるくらい夢中になれることに出会えるかどうかの問題です。

 好奇心の問題。意思や目的を明確化できるかどうかの問題。「ご飯だよ」と呼ばれても気づかず没頭する。読書でも、映画でも、ゲームでも、期限のある仕事や課題でも。メシすら後回しにする(したくなる)ような事態に向き合えば、誰だって知らない間に集中しているでしょう。何をしていても、呼ばれれば「はーい」とすぐ行く。私のことですが、これは集中力がない証です。

 とはいえ、たとえば税理士の繁忙期。滅多にないものの、3月決算が重なる5月など、息継ぎする間もなく机に向かっています。集中しよう、などと考えている暇もないくらいに。

 あるいは、次に行く山を思案するとき。登山アプリであれこれ情報を集めたり、現地までのアクセスを調べたり、天気予報とにらめっこしたり。登山とは山を歩く旅のことで、旅は計画している段階から既に始まっています。集中なんて意識しなくても、既に頭の中は山への想像でいっぱい。

 大昔に読んだ『集中力』という本は、おそらく1988年刊行、山下富美代さんの『集中力』(講談社現代新書)です。著者の名前にも、ネットで探した本の表紙にも見覚えがありました。目次を見ると、「知的好奇心がもつ力」「集中力のメカニズム」「集中時の脳と神経」などなど。

 1周も2周も回って、今読んでみると、新しい発見がありそうな気がします。実家に本が残っているかどうか、次の機会に確認してみることにしましょう。




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 会話をしていて、話がこんがらがってくると、「そもそも……」といって整理することはないでしょうか。不具合が出るたびに、パッチワークのように製品マニュアルを更新しているうちに、そもそもマニュアルを更新することが目的となってしまう。そういうとき、「そもそも何のためのマニュアルだっけ」と整理する問いは有効でしょう。

 素朴な質問も同じ効果があると思います。「「空はどこからどこまで?」「もし地球が四角かったらどうなるの?」。NHKラジオ第1放送の「子ども科学電話相談」には、素朴ながら思わずうなってしまう質問がたくさん寄せられる。番組は今年で放送開始から40年。私は天文・宇宙分野の回答者として、35年以上にわたり子どもたちの質問に答えてきた」(17日、日経)。

 そう寄稿していたのは、跡見学園女子大学兼任講師の国司真(くにしまこと)さんです。「子どもの発想の鋭さは、今も昔も変わらない」(同)。おそらく、子どもには「計算」がないからでしょう。こんな質問をしたらどう思われるか、とか。人に何かを聞くなんて恥ずかしい、とか。好奇心の絶対量が減ることはないはずですが、大人になるにつれ、それを上回る「社会や他者などに対する計算」が働くのだと思います。

 若い頃、プラネタリウムの解説員をしていたという国司さん。あるとき永六輔さんと知り合ったそうです。「ラジオのパーソナリティーとして数多くの番組に出演した永さんに教わったのは、相手の言葉に耳を傾ける真摯な姿勢だ」(同)。

 素朴な問い。真摯な姿勢。税理士に限らず、どんな仕事においても持っておかなければならない要素ではないでしょうか。

 交際費に関して、5,000円基準が1万円基準に引き上げられた。その細かな処理やルールを定めることも重要ですが、「そもそも交際費とは何か」とか「交際費は原則OKなのかダメなのか」と原点を見る視点も必要です。

 役員報酬は毎月同額じゃないとダメ。法人税法では当たり前の常識ですが、ではなぜ毎月同額である必要があるのか。数字に応じて変動するのが当然という考え方もあり得るのではないか。

 常識を疑う、というのは陳腐な表現ですが、時代によって変わる常識と、時代を通して変わらない常識があるのでしょう。後者は倫理観と言い換えてもよいのかもしれません。でなければ、今も孔子が読み続けられることはあり得ない。

「研究者ではない私の強みは、勉強が得意ではない子たちの気持ちが分かることだと思う。一つ一つステップを踏みながら、少しでも「わかった」という達成感を味わって、新たな興味関心につなげてもらいたい」(同)。

 そう、少しでも「わかった」と思ってもらうために。そのために、他者からの問いと自問自答が必要なのだと思います。




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 今日は午前中お休みをいただいて、少し遠出をすることにしました。で、早くに(といってもいつもと同じくらい)起き出し、これから出かける準備です。

 これを機に、1つ変えようと思いつきました。このブログに週休2日制を導入したのが昨年8月。以来、週末がどれだけ気楽になったことか。

 今回、その回数は減らしません。更新は火曜日から土曜日の週5回。ただ、更新時間を、これまでの「朝」から「1日の中のどこか」に変更しようと思います。

 自分の中でも、起きてブログを書くことで、その日やるべきことを1つこなしたという実感あり。なので、今後も、基本的には朝の更新になるでしょう。ただ、出張なり私用なりで早朝に外出する機会もあり、その場合にどうするかは少し前から考えていました。

 前日に書いて、翌日の朝にアップするようにもできるのでしょう。ただ、メールマガジンと違ってブログは更新予約をしようという気にはなれません。どうしてなのか、よく分かりませんが。

 ということで、今後は朝の更新を基本としつつ、1日のどこかでブログの更新をしていこうと思います。このお知らせは、ブログの更新に該当するのかどうか。。。




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 少し前、とある質問を受けました。外貨建資産の為替差益について、雑所得として申告を要するかどうか。要するとすれば、どのタイミングか。

 すらっと答えたのですが、そのときに「これはまずい」と直感しました。答えは出せたものの、実務でそうそう出会う論点ではありません。ということは、経験で答えたというよりも、知識で答えたのではないか。その理屈は理解しているつもりですが、知識という引き出しから、1つ引っ張り出して使ってしまい、引き出しの総量が減ったのではないか。

 そんな感覚に襲われたのです。

 税理士にとって、毎年行なわれる税制改正は、知識を更新する最善の機会と言えるでしょう。毎年12月に税制改正大綱が公表され、ここ数年は翌年1月にその内容を解説する研修の講師を務めてきました。人に話す以上、自分の理解を深めなければなりません。それこそ、実務で出会ったことがない論点もたくさんあり、知識の更新にもってこいの機会でした。

 ただ、それも今年で終了。人に話すという緊張感がなくなったとき、これまでと同じエネルギーで税制改正大綱に向きあえるかどうか。そうした漠然とした不安の中で、先日の個別質問を受けたときの直感が重なり、「そうだ、研修受講しよう」と思ったのです。

 税理士は年間36時間の研修を受講しなければなりません。もちろん、オンラインでの受講システムは整っています。1年の単位は4月から翌年3月まで。比較的時間のある夏の時期に受講しておけば、確定申告でざわつく2月、3月に焦ることはないはず。

 そうは思いながら、いったい夏は何をしているのかと思うくらい、早めに研修受講した試しがありません。今回は上に書いたような危機感が重なり、初めて(だと思う)締め切り間近ではないこの時期に、オンライン研修を受講しました。

 個別の論点はともかく、もっとも気になったのは税理士の懲戒事例についての説明です。顧問先からたのまれて、無理筋な申告をしてしまい、9か月の業務停止を受けた、とか。「バカじゃないの」と笑えません。講師の方も語っていましたが、本当に自分ならやらないと言い切れるのかどうか。無理筋な依頼を受けたときに、社長、そんなバカなことはやめましょう、と言えるかどうか。言えるために、日頃からどんな言動をしておかなければならないのか。

 そんなことを考えさせてくれる研修でした。今日も少し探して、別の研修を受講してみようと思います。この時期、期限直前の3月と違い、まだ受講する内容を選べる時期ですので。




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 前年12月から6月まで、年末調整や書類の提出や確定申告など、いろんな期限に追われる税理士にとって、7月は知識や英気を養う時期ではないかと考えています。研修を受講する(と思いつつ毎年なかなかできない)、理解できていない論点を深掘りする、その他もろもろ。

 ふと目に留まったのは、まったく異分野ですが、日本画家の個展の案内でした。「京都・建仁寺の法堂天井画「双竜図」などで知られる日本画家、小泉淳作の代表作を展示する「生誕100年記念 小泉淳作展」を20日から同時で開催します」(8日、日経)。

 これは行かなければ。もう13年ほど前、小泉さんは日本経済新聞『私の履歴書』に連載していました。「遅咲きの画家」と言われることに対して、これまでもきちんと描いてきた、大きなお世話だと、憤慨していた。確か切り抜いて保管しているはずですが、とにかく人がどう言おうがご自身を貫いてきた哲学や美学がうかがい知れる素晴らしい連載でした。

 久しぶりに、テキスト保存してある小泉さんのインタビュー記事を読み返してみると、みずみずしい言葉が蘇ってきます。ネットから拾ったはずですが、今、検索しても出てきません。高橋伴子さんによって取材・文が構成された記事から、いくつか小泉さんの言葉を拾っておきましょう。

 先の展示案内の記事にも「孤高の画家」という表現がありましたが、そう言われることへの思いも語られています。

「藝大を受ける頃になって、初めて色々な人の絵を見ました。若い頃は誰でも良いと思った。まあ、そういうものです。良いと受け入れて、真似したりして散々描いていくうちに、だんだんそれを捨てていく。自分に必要な物だけが残るのだと思います」。

「(孤高の画家と呼ばれることは)好きではないね。20年以上も公募展に出品していて、認められず会員にもなれなかった。団体に属さずにきたから、そう呼ばれるのでしょう。そんな格好良いことじゃない」。

「僕の絵の原点はリアリズムです。だからとことん写生するし、そのことにこだわります。山も野菜も花も、描く対象に対峙し写生して、生きている『気』のようなものを捉えたいと思うのです。見方によっては、僕の絵は怖いといわれることがある。それは気迫ですよ。そのために写生が必要なのです」。

「平成13年、回顧展やってもらいました。今までの作品を一通り見られたので有り難かったね。まあ、大したことないなと思ったが、いい加減に描いたものは1点もなかった。貫いてきたこれまでの人生は、いいたいことをいうことでした。目まぐるしく変化する時代、自分の中に一本筋の通った動くことのない価値観を持って、これからも自分に正直に生きぬくということに尽きると思っています」。

 建仁寺に出かけるのが、今から楽しみです。




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