愛と欲望の中国4000年史 金文学









日本人には想像もつかない壮大な夜の歴史。

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3000人の男妾をかこったといわれる 則天武后

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孟子がいう 好色 人之所欲  食色 性也
礼記 礼運にいう 飲食男女  人之大欲存

好色は人間の本能 

夜を制する宦官が昼を制する

宦官として有名な 清の李連英リレンエイ 安得海アントクカイ
明の魏忠賢ギチュウケン  劉墐リュウキン 
唐の李輔国リホコク 高力士コウリキシ 秦の趙高チョウコウ
 彼らとは違い 宦官でありながら功績を遺した
史記を書いた司馬遷  紙を発明した蔡倫 
世界の航海王 鄭和

彼ら宦官にまつわる話は多い。
 男が茶釜ならば 女は茶碗 という男尊女卑的な思考
一夫多妻制 開かれた寝室  好色文化の華は妓女
 朝鮮半島の黄真伊  ファンジニ 李梅窓イメチャンのように
才色兼備のキーセン 
多くの文人 蘇東バ 杜牧トボク 白居易 
秦少游チンショウユウ
唐伯虎トウハクコ などは 青楼のお得意さんで 
妓女との交わりは日常茶飯事のことで吟風に遊んだ。

好色と戒色はコインの裏表といわれるように
好色もあまりすぎると 戒色(女色を警戒すること)が台頭する。
中國にも 戒色を実践する道学が存在した。

著者は文明批評家として比較文化学者。
中國の瀋陽で韓国系三世として生まれた。
学者として多くの著書を残している。
「中國人民に告ぐ 」「中國人大批判」「日中韓表の顔と裏の顔」
等々 中國生まれだからこそ あるいは表の歴史以外の 
真実が見えるのかも知れない。
好色の伝統 英雄豪傑好色の饗宴 
 中國のエロス文学と性表現
中國の歴史は夜作られた エロスの近代 中國性文化革命
で綴られる各編に書かれる驚愕の史実の裏側。

 男は才能 女は美貌

「中國の娘たちは誰もがピンクのスカートをはいて
花嫁の輿に乗る日を
夢見て 西洋の娘たちは誰もがウェイディングドレスと結婚式の鐘
の音に憧れる。」

結婚を渇望するあらゆる青春男女の心と
 婚姻という人間の変わることのない営みを現した 
林語堂の言葉である。

郎才女貌 ろうさいじょぼう が 中國では基本なのである。
 わかりやすく言えば 才能がありイケメンの男 美人で心優しい女の結びつきが理想像である。

 ドラマでは いつも イケメン男と美人の愛 恋愛物語が
当たり前で ぶおとこで 才なき男と 醜女は 決して描かれない。

実際の世間では 後者のほうが圧倒的に多いかも知れない現実があっても
古来中國の理想像は前者にある。

 酒池肉林の恍惚郷 男殺しの夏姫 天下無双の海陵王の暴虐
絶世の美女 趙氏姉妹  毛沢東と女たち 
その夫人の紅青の男漁り
あるいは貞操に命を賭けた女たち の哀しき烈女碑
傾国の美女たち  歴史は常に男のものではなく 
その裏存在する女たちが
意外と歴史をつくっているのかも知れない。

好色であることは ある意味自然であり 
それが行き過ぎると災いをもたらす場合もある。
本能と理性のバランスが平均的な人間をつくる。
英雄色を好むというのは あながち誇張ではない。
昼も夜も絶倫であるということの証しであるかも知れない。
 歴史も表舞台と裏舞台が存在する。
両面を見つめることが 歴史に生きた人間を観るうえで
より理解しやすいのかも知れない。

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