先日
お世話になった先輩が
亡くなった事を知りました
あまりに急な事だったので
とても驚いています
彼は僕にとって
大切な先輩の1人なので
少しだけ
ここでお話させて下さい
彼と初めて会った日の事は
今でも覚えていて
僕がこの業界へ
一歩踏み出すかどうかの時で
訳も分からないまま
オーディションとやらに
とりあえず行く
そんな日で
お昼過ぎの銀座にて
僕と彼ともう一人の役者の方と
3人で簡単なお芝居をしました
そこで彼の名前を初めて知りました
詳しい事は言えませんが
海が絡む旅がテーマの物で
パワフルな彼の横で
僕は本当に何も出来ずに終わり
あまりにもやり切れずに
次の駅で電車に乗ろうと思いながら
しばらく歩いて
次の駅に着いても
電車に乗る気分になれなくて
また次の駅で
電車に乗ろうと思いながら歩き
それを繰り返すうちに
気がついたら
夜になっていた事がありました
勢いのある彼と
何も出来ない僕の
なんだろう
手を伸ばすにも
どこに伸ばせばいいのかもわからなければ
伸ばせた所で
腕が何本いるんだろうと
無気力になったのを覚えていて
だから勝手に
僕にとって彼との出会いは
とても大きく
印象深い出来事となりました
それから何度か
共演こそないものの
挨拶程度に会ったりはしていたんですが
3年程前
旅番組で初めてご一緒させて頂いて
しかも場所が沖縄で
なんだか
あのオーディションの続き
みたいな感じがして
不思議な縁だなと思いました
彼は気さくに
お久しぶりと
声をかけてくれて
久々に会った彼は変わらず
とても明るくて
カメラが回らない場所でも
ずっと話していて
垣根なく
周囲の人に話しかけている
彼を見て
みんなに愛される人なんだなと
羨ましく思いました
なんというか
言葉が見つかりません
“さん”付けで呼んでいた僕に
「タッキーでいいよ」って言ってくれた彼がもう居ないっていうのが
実感が湧かないです
ご冥福をお祈り致します