やまぎです。


突然ですが、皆様は
「好きな人の飼い犬になりたい」と思ったこと、一度はありませんか?
ありますよね!

そんな貴方にオススメの作品がコチラ!!!!



ほおのきソラ先生の『ワンニン!』という作品です。

ということで今回はワンニンについて語っていきたいと思います。

今回は考察は少なめに…感想と…個人的にキュンとした場面やツボを中心に紹介させて頂きます(///∇///)
100%思ったままにしか語りませんのでご注意ください!(ネガティブ&アンチ的な文はございません)

ワンニンは、今まで私がブログに書いてきた作品の中では、世で言う「少女漫画」寄りの作品だと思います。

私、普段あまり少女漫画系は読まないんですよね。
恋愛モノも積極的には見ません(^-^;
そんな自分がどハマりして全巻即購入、そして新世界を開拓するキッカケになった作品が このワンニンなんです。
「私は好きな人の何になりたいんだ?」
「何がしたいんだろう?」「どういたいんだろうか」……
「そうだ、私はあの人の犬になりたいんだ」
…恋に悩んでいた自分への道標になってくれた作品です。


前置きが長くなりました…早速語っていきますね。


まず、この作品のあらすじを 簡潔に紹介させて頂きます。


時は江戸、通称「ワンニン」と呼ばれる 犬と人間の二つの姿を持つ 妖怪の忍者がおりました。
ワンニンは遥か昔に主の家と結ばれた契約のため、命懸けで主人を守る使命を持っています。
しかし主人に自分がワンニンである事を絶対に知られてはいけない、特別な感情、関係を持ってはいけない という掟があります。
もし掟を破れば、忍びの里に戻り、一生犬の姿で生きなければなりません。
そんなワンニンである くノ一の「葉月(ハヅキ)」は、里で10年もの修行を終え、幼馴染のワンニンである「ハンゾウ」と共に、江戸で暮らすご主人様を妖から護る使命を与えられます。
そのご主人様とは、徳川家将軍の腹違いの弟である「一橋 光慶」のこと。
天然でトラブルメーカーだけれども、人一倍正義感が強く優しい光慶に 徐々に惹かれていく葉月。
人間の姿の葉月に助けられ 交流する度、葉月を好きになる光慶。
そんな二人のすれ違いラブストーリー…
であると同時に、忍びや将軍家の跡取り事情等、時代要素が強く描かれた作品でもあるかと思います。後半は特にその色が強いです。時代モノがお好きな方にも楽しめる作品かと思われます。
(日本史に疎い私は2、3回読み返して理解できました)
忍法バトルの描写も多く丁寧です。
(バジリスク読んだ後にワンニン読んで より理解を深められましたが、より複雑な心境にもなりました)
ちなみに犬だけでなく、猫や蛇の忍者も出てきますよ!癒し要素も豊富です。

作者様の画力も非常に高く、本当に絵が綺麗です。キャラデザもハイセンス。

全5巻なので気軽に読めます。
この機にぜひ一度読んでみては…!!



さて、ここからは個人的な妄想とキュンキュンした場面語りのみになりますので、
嫌な予感がした方は回れ右でお願い致します。
申し訳ございません。











では語って参ります。

先程も言いましたが、
ほおのき先生は本当に綺麗な絵を描かれます。


めちゃくちゃ綺麗でしょう?

数ある絵の中でも、この扉絵が特に好きで好きで。
よく見てくださいませ。
一見 可愛い普通の女の子に見えて、障子に犬の尻尾の影が写ってるんです。
私、こういう表現大好きなんですよ……
至って普通の人間が、実は全く別の姿を持っている、という暗喩表現が……
ほおのき先生は、こういった暗喩表現がすごく丁寧で上手です。
一枚絵もうっとりする物ばかりです。


さあ、好きなシーン、どんどん抜粋していきますね!!

このコマ!!!!
本当にさりげない描写なんですけど、さりげなく寄り添うこのシチュエーションがもうたまりません。
この自然体が実にいい。完全に犬と飼い主の距離感です。

このシーンもね。抱き枕感覚で抱きしめられて眠りたいです。
(どちらかと言うと 暑苦しがられたい側ですが)
嗚呼……犬になりたいです。
人間の恋仲同士、犬と人間、とでは 添い寝の意味も全く違ってきますよね。
犬と人間の関係って素晴らしいですね。

自然な流れでなでなでモフモフ抱っこしてもらえます。
いいなあ。葉月ちゃん可愛いなあ。羨ましいなあ
(個人的には もうちょい御年配のおじ様だと尚良)


こうしてペロリもできるよ!!!
しかも喜んで貰えるよ!!!


…自分はなんで犬に生まれなかったんだろう…(´;ω;`)


そしてこの表現。大好きです
最初のコマでは犬の脚なんですが、次のコマでは人間になっています。
変化モノ大好き人間としてはたまりません。
(結界師の斑尾とゲンくんに狂わされたんだと思います)

こんなに姿形違うのに同一人物っていう設定が良いんですよね。大好きです。


またこの描写と表情も最高です。
禁断の恋に振り回される葉月ちゃん…
自分も自己投影して一緒に苦しみ悶えておりました。つらい……つらいね………;;;;


…少し話がそれますが、先程も言ったように 
ワンニンには犬の忍者だけでなく、猫の忍者も出てくるんですよ。



ワンニンとニャンニンの絡みがまたたまらない。

ほおのき先生、ワンニャンの組み合わせ大好きマンの要望にも答えてくださっておられる。
ありがてえっ……!!!



そして、ワンニンのハンゾウと ニャンニンのスズちゃんの絡みがね…
個人的に美味しいです。ムフフ

ハンスズ〜!!!!!!//////良い!!!!!

真面目で忠実な犬系と、何考えてるか分からないマイペースでフワフワな猫系の絡みがまたね、大好きです。


内側からは破れない結界にかかってしまったハンゾウに交渉するスズちゃん。
スズちゃん、正直ここの初見時は 冷やかすような態度で 何考えてるか分からないため、少し苦手なタイプだと感じましたが(^-^;





やだ〜!!!ただの恋する乙女じゃないの〜!!!//////

ハンゾウの事が大好きなのを、いつでもストレートにぶつけてただけだったのね!!
その証拠に、猫の姿の時にチューされて、全く相手にされてない事に傷ついてるもの……
誤解してたよ!!
可愛いよ!!スズちゃん!!!;;;;
頑張れ!!!スズちゃん!!!!!

…私は単純者なので、このシーン直後、スズちゃん応援団長に就任しました。




が……読み込めば読み込むほど、
ハンゾウを見るのが辛くなりました。

誰よりも長く、ずーっと葉月ちゃんの傍に居たのに、出会って間もない人間のご主人様に取られてしまった……

真面目なハンゾウは、
「自分はワンニンである」という使命感と、
「葉月が大事だからこそ、葉月の恋路の邪魔をしたくない」という思いやりから、葉月にアタックする事はなかったのだと思います。
ワンニンの厳しい掟がなければ、ハンゾウは葉月の恋を応援した事でしょう。
葉月にご主人様に特別な感情を持たないよう忠告したのも、仮に葉月とご主人様が恋仲になってしまえば、掟に従って殺めなければいけなくなるからです。

掟のために、親しい仲のホタルお姉さんも殺さなくてはならなかったのですから。
非常に辛い役目でしょう。
キサラギ様を責める訳ではありませんが、あの厳しすぎる掟さえなければ……


作中で、化け狐の禅に「ご主人がいなければ、葉月はお前の物にできたはずなのに」と言われていたのに対し、「想いはそう単純ではない、自由にはならない」と返しています。
ご主人様がいなかろうが、葉月は自分の物にはならなかった と悟っていたんでしょうか。
昔からずっと一緒に過ごしてきて何も起こらなかった自分と葉月、出会ったばかりでお互い恋に落ちたご主人様と葉月を見比べて、その結論に至ったのでしょうか…

最終話で「俺にしろよ」と葉月を抱きしめたのも、葉月の背中を押したかった事は勿論ですが、葉月のご主人様への想いの強さを確かめたかった事、自分の中の未練を断ち切りたかった事を含めた行動だったのだと思います。
本当にハンゾウは良い男です…

最終話で、スズちゃんと仲睦まじく街を歩く姿が見られますが、二人が恋仲になったという確証は得られませんでした。
個人的には、スズちゃんが報われて、ハンゾウもスズちゃんと幸せになれたのだと…切に願うのでありました…


しかし、ワンニンの使命であるとはいえ…自分のために大怪我したハンゾウの事で謝罪するご主人に対し、「命懸けで主人を守るのがワンニンの義務ですから」と即答するハンゾウ父に対して、少し憤りを感じましたね。
ハンゾウ父をはじめ、代々ワンニン達はそう言われて育ってきたのだから仕方ないとは思いますが…
「酷い目にあっても、ご主人様を守るのが義務だから」「あの人はご主人様だから」
「ご主人様」の一点張りで命を散らすワンニンは見てて辛いものは正直ありました。

だからこそ、葉月ちゃんと光慶が「結婚」という形で 妖と人間の架け橋になった事、ワンニンと人間は平等な関係になったと証明した事を、盛大に祝福したいです。
その二人だけではありません。
妖と人間の間の子も誕生しましたし、かつて人間に親を殺された化け狐の禅も、禅や妖に仲間を大勢殺された人間達も 最終的には和睦しました。

紛れもなくハッピーエンドだと思います(´;ω;`)

僕はこういうハッピーエンドの作品が読みたかったんだ…


別作品の話になりますが、銀と金の神威家の話や、以前私がブログに書いた ICHGOやバジリスク、その他諸々作品を通して ほぼ全作品に起こるのが、
「身内での跡取り問題」なんですよ。(バジリスクはちょっと違うか?)

血が繋がってない養子だからとか、病弱だからとか、他の兄弟より低脳だからとか、
そういう理由で上から一方的に潰される役目の子供が必ず生まれてしまうんですよね。
上流家庭に多いんでしょうね。大企業の社長の子供とか…

大抵の作品は血塗れENDです。
身内でのそういう争いは 見ててかなり辛いんですよ…


ワンニンでは ちゃんと分かり合えて良かった。本当に… (光慶様は何故あそこまで聖人に育たれたのか……)
色々と報われる作品だったなと思います。

最後にちょっとうるさく語ってしまいましたが、語りたいことは全て語ることが出来ました。


皆様も、是非ワンニンを読んでみてはいかがでしょうか!
新世界の扉が開くかもしれません…


最後までご高覧ありがとうございます!(*^^*)