最近の母は傾眠傾向で、昼夜問わずウトウトしている。
でも、耳はよく聞こえているみたいで、何気なく話していた叔母との話にパッと目を覚まし、まともに答える。
ウトウトとしているけれど、意識はしっかりしてるんだね。

そんな中、母はウトウトしながらも、発する言葉は

「お父さんの冷たい手、まだ?」

ずっーと父は母の背中や手や足のマッサージを家にいる時からしてくれていた。

そのマッサージが今の母にとって、癒しなのだろう。

お父さんの冷たい手まだ?=お父さんまだ来てないの?とそう感じる。

父が病室に入ってくるなり、

私が
「ずっとお母さん、お父さんの冷たい手まだ?と聞いてたよ。」と話すと、

「よっしゃ‼︎よっしゃ‼︎マッサージしようか‼︎」と嬉しそうに答える。

今まで父と母は、お互いの意見や行動がなかなか交わらないこともあったけど、最後の最後でお互い求め、支え合う夫婦になったのかな?と娘の私は2人の姿を見て、そう感じる。

母も娘の私には遠慮して言えないことも、父には甘えて言えるんだね。

父がぽつり
「家にはお母さんの存在感が多すぎて、さみしい。」と。

父の本音のその言葉を聞いて、私は涙があふれた。