よく考えてみると、音楽を生で聴くのは歌舞伎の邦楽と、ガジェヴのピアノだけになっている片寄った私です。まずいつものように瞑想タイム置くスタイルは変わらない。相変わらず女性ファンが多いです。(笑)
1、コリリアーノ
「オスティナートによる幻想曲」
今回のコンサートはベートーヴェンの作品が多かったです。この作品もベートーヴェン交響曲第七番第2楽章に基づく作品。反復が現代的なのだけれど、鉱石が旋律やリズムの反復の中から瞬き出すかのような最後には滑らかで豊かな水面のような感じで終わったような気がします。
2、ベートーヴェン「交響曲第7番から第2楽章アレグレット」のリスト編
最初のコリリアーノに続けて演奏されたのが印象的。リストがベートーヴェンの9つの交響曲を全てピアノ曲に編曲していた。ガジゥヴ的にはこの曲までを一つのまとまりとして演奏したかったのでしょうか。
3、リスト「詩的で宗教的な調べ」S179から葬送曲
結構重々しい曲でした。プログラムの解説によれば、1848年のハンガリー革命で命を落とした友人と同じ年に亡くなったショパンへの弔いの意が込められているそう。
4、スクリャービン「練習曲」から7曲
43才で亡くなったロシア人のスクリャーピンは20代から40代にかけて9年に1度のペースで練習曲を作曲したのだそう。ショパン的なものが少しだけ感じられる。リストとこのスクリャーピンも続けて演奏されて、小さな曲がポツポツと続く。
休憩
後半は
5、ショパン「24の前奏曲」から6作品
ガジゥヴらしい色彩が感じられました。
6、スクリャービン「ピアノソナタ第9番黒ミサ」
スクリャービンが象徴主義の芸術家と交流する中で神秘主義に傾倒して行く時期の作品。黒ミサの題名通り、謎に満ちた旋律なのだけれど、ガジゥヴが弾くと残響があり、かつ力強いタッチで豊かな広がりを感じさせるような気がします。
7、ベートーヴェン「エロイカの主題による変奏曲とフーガ」とてもパワフルな感じがしました。ピアノ1台でオーケストラをやっているような。
ベートーヴェンに始まり、ベートーヴェンに終わる。個人の勝手な感じでは色彩的にはダークだけれど、そこに豊かな色彩が塗り込められていて美しい…。
アンコールは全てショパン
4つのマズルカ 作品6-1
マズルカ63-3
鳴り止まない拍手に
ポロネーズ第6番「英雄」はちょっとびっくり。
結構、ざっくりとパワフルだったので。
マズルカ68-2
日本人はショパンないとダメって思われてるのでしょうか。内省的なプログラムであっても、残響の中に確かに刻まれるものが伝わって来るガジゥヴ。やはりいいです。今回は、スタンウェイのピアノでした。
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このコンサートの翌々日、ガジェヴにそっくりな外国人がリュックに短パンで歩いてる姿を新宿駅のコンコースで見かけましたとさ。(笑)ホントそっくりだった❗