色々なことが少し落ち着いたので歌舞伎座夜の部へ。日曜日のせいか、一階後方には空席が目立ちました。

夜の部もいいのになぁ。


「南総里見八犬伝」円塚山の場

犬山道節→歌昇、犬村角太郎→種之助、犬坂毛野→児太郎、犬川荘助→染五郎、犬江親兵衛→左近、犬田小文吾→橋之助、娘浜路・犬塚信乃→米吉、網干左母二郎・犬飼現八→巳之助


襲名ということで、役者が揃うこの演目になったのでしょうけれど、これからの歌舞伎を盛り上げて行く人たち。みんなどんどん変わって行く日々。見ていて楽しく嬉しい。やはりもうちょっと見たくなりますよね。中では、歌昇の道節の花道引っ込み。存在感が大きく、風格がありました。またいつも思うのだけど、花道のあの幅で人を飛び越し回転するのって凄いなぁと。


山姥~初代中村萬壽襲名披露狂言~

五代目中村梅枝 初舞台 

こちらも「劇中」で襲名口上。ここでちょっとかわいいハプニング。陽喜くんが劇中口上で「渡辺綱でございます、どうぞよろしくお願いいたします」獅童父さん、おっと😮違うでしょと穏やかに促し。陽喜くん、緊張してたのでしょうけれど、落ち着いた感じですぐ修正。その後の夏幹くんは何事もなかったように「中村夏幹でございまちゅ…」とご挨拶。普段の自然な親子関係が感じられました。菊五郎さん始め皆、表情緩む、一時。

梅枝くんの怪童丸後に坂田金時は、きっちりと凛々しく頑張ってました。


魚屋宗五郎

ここでも、陽喜・夏幹兄弟は丁稚でちょこちょこと花道を歩いてきて、無事に大役を果たしてました。

獅童父さんは、子どもたちの襲名=初舞台を見守りながらの昼夜四役。一回り大きな役者になり、何だか獅童の襲名興行のような気もしました。初役の宗五郎、世話物の細かな雰囲気の作り方は、これからかもしれないけれど、愛嬌よりどこか無骨な宗五郎、なかなか魅力的。七之助のおはまとのバランスもいい感じでした。